家を買うのに年収はいくら必要?目安は年収の6~7倍

夢のマイホームを手に入れるためには、自分の年収に合った家を選ぶことが重要です。

理想の家を手に入れるためには、どれくらいの年収が必要なのでしょうか?一般的には、家の購入価格は年収の6~7倍が目安とされていますが、それだけで十分でしょうか?

今回は、年収に基づいた物件価格の目安と、購入前に考慮すべきポイントについて詳しく解説します。

年収別の物件価格の目安

家を購入する際、気になるのが「どれくらいの価格の家を買えるか」でしょう。  

年収と物件価格のバランスを知ることは、購入計画を立てる上で非常に重要です。  

一般的に、家の購入価格は年収の6~7倍が目安とされています。  

この範囲内であれば、無理なく住宅ローンを返済していくことが可能とされているからです。  

しかし、実際には年収やライフスタイル、将来の計画によっても適切な物件価格は変わってきます。  

以下、年収別に見た物件価格の目安を紹介します。  

年収年収の6倍年収の7倍
年収300万円1800万円2100万円
年収400万円2400万円2800万円
年収500万円3000万円3500万円
年収600万円3600万円4200万円
年収700万円4200万円4900万円
年収800万円4800万円5600万円
年収900万円5400万円6300万円
年収1000万円6000万円7000万円

上の表の目安をもとに、自己資金や将来の収入の見込み、家族構成などを考慮し、理想とする住まいとその購入計画を練っていきましょう。

無理のない範囲で家を購入し、快適な住まい生活を実現するためにも、事前の計画と情報収集が鍵となります。

家を購入した方の平均世帯年収データ

国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査」から初めて購入した方の平均世帯年収を見てみましょう。

  • 注文住宅(全国):733万円
  • 注文住宅(三大都市圏):816万円
  • 分譲戸建住宅:703万円
  • 中古戸建住宅:652万円
  • 中古マンション:710万円
引用元:国土交通省・令和3年度住宅市場動向調査

注文住宅(全国)を見ると、世帯年収400~600万円が24.2%、600~800万円が31.6%を占めていることが明らかになり、これらのセグメントが市場の半数以上を形成しています。

さらに、注文住宅だけでなく他の住宅やマンション市場においても、年収400万円から800万円の世帯が主要な市場層として大きな割合を占めていることがわかります。

参照元:国土交通省・令和3年度住宅市場動向調査

年収別、住宅ローン返済額の目安

家の購入を考える際、重要なのが住宅ローンの返済額です。  

年収に応じて、無理なく返済できる住宅ローンの額はどのくらいなのでしょうか。

一般的に返済負担率は年収の25%以内であれば安心とされています。  

年収別で返済負担率、年収の25%のシミュレーションをまとめます。

年収毎月住宅ローン返済額住宅ローン借入総額
年収 300万円約6.25万円約1,886万円
年収 400万円約8.33万円約2,515万円
年収 500万円約10.41万円約3,144万円
年収 600万円約12.50万円約3,773万円
年収 700万円約14.58万円約4,402万円
年収 800万円約16.66万円約5,031万円
年収 900万円約18.75万円約5,660万円
年収 1000万円約20.83万円約6,289万円

※シミュレーションは固定金利2.0%、35年返済で試算しています。

これらのあくまで目安です。

返済額は、借入額、金利、返済期間によって変わります。

返済負担率25%を基準に返済計画を立てるのは一つの方法ですが、実際には自己資金の額や、将来の収入見込み、ライフスタイルの変化なども考慮して、返済計画を立てる必要があります。

年収に合った返済計画を立てることで、家の購入後も安心して暮らすことができます。

家を購入しようと考えている方は、ぜひ自身の返済能力を正確に把握し、無理のない範囲での購入を心がけましょう。

家を買う前に注意するポイント

家を購入する前には、注意するポイントがあります。  

特に、自己資金と頭金の準備、住宅ローンの種類と選び方、そして住宅ローンの完済年齢については、しっかりと考慮する必要があります。

自己資金と頭金の準備

自己資金とは、住宅購入時にローン以外で用意できる資金のことです。  

頭金とは、その自己資金のうち、物件価格に対して先に支払う金額のことを指します。  

頭金は購入価格の15~25%程度用意することが推奨されています。  

頭金を多くすることで、借入額が減り、利息負担を軽減できるメリットがあります。

しかし、あまりに多くの頭金を用意し過ぎると、生活資金が不足する可能性もあるため、自身の貯蓄額と今後の収入見込みを考慮して、バランス良く設定することが重要です。

国土交通省が発表した「令和3年度住宅市場動向調査」によると、家を購入した方の平均の自己資金比率は以下のようになっています。

  • 注文住宅:17.3%(約843万円)
  • 分譲戸建住宅:19.0%(約799万円)
  • 分譲マンション:28.6%(約1,337万円)
  • 中古戸建住宅:29.2%(約795万円)
  • 中古マンション:36.3%(約1,132万円)

参照元:国土交通省・令和3年度住宅市場動向調査

住宅ローンの種類と選び方

住宅ローンには大きく分けて、固定金利型、変動金利型、固定期間選択型があります。

  • 固定金利型:金利が変わらないため安心感がありますが、金利が下がった際に恩恵を受けることができません。
  • 変動金利型:市場の金利変動に応じて金利が変わるため、金利が低い時には有利ですが、金利が上がるリスクもあります。  
  • 固定期間選択型:一定期間は固定金利で、その後は変動金利に変わるタイプです。  

自身のリスク許容度と将来の収入見込みを考慮し、適切なローンを選択しましょう。

住宅ローン完済の年齢

住宅ローンを組む際には、完済時の年齢も考慮する必要があります。

多くの金融機関が設定している上限年齢は、80歳未満が一般的ですが、金融機関によっては85歳までと設定している場合もあります。

若いうちにローンを組むほど、長期間で返済することができるため、月々の返済額を抑えることが可能です。  

しかし、返済期間が長いほど、支払う利息の総額も多くなるため、収入や将来のライフプランを考慮して、適切な返済期間を選ぶことが重要です。

まとめ

家を購入する際には、年収を重要な判断基準として考慮する必要があります。  

以下のポイントをまとめておきましょう。

  • 年収の6~7倍が家の購入価格の目安です。  
  • 返済負担率は、年収の25%以内を目安にすることが推奨されます。  
  • 住宅ローンを選ぶ際には、自己資金と頭金の準備を忘れずに。また、ローンの種類や条件にも注意を払いましょう。  
  • 完済時の年齢も計画に入れ、退職後の収入減少を考慮した返済計画を立てることが重要です。  

家を購入することは、多くの人にとって一生に一度の大きな買い物です。  

そのため、年収や返済計画だけでなく、将来のライフスタイルや家族構成の変化も考慮し、無理のない範囲で適切な選択をすることが大切です。  

今回紹介したポイントを参考に、家の購入を検討してみてください。