ID, 'blogcat'); $blogTermSlug = $blogTerms[0]->slug; $blogTermName = $blogTerms[0]->name; $blogTermLink = get_term_link($blogTermSlug, 'blogcat'); ?> ZEHとは?【基礎知識】住宅のメリット・デメリットや基準、補助金などを解説 | 【ロゴスホーム~北海道着工数No1ハウスメーカー~】

2022.10.26

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ZEHとは?【基礎知識】住宅のメリット・デメリットや基準、補助金などを解説

この記事の目次

注目の「ZEH」とは?「ZEH+」との違いは?

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略。

ZEHはエネルギー収支をゼロ以下にする住宅のことで、太陽光発電による電力の創出や省エネルギー設備の導入、高断熱の外壁などを活用し、生活で消費するエネルギーより生み出すエネルギーが上回っていることが必要です。

住宅性能に関する技術が向上し続けていることはもちろん、温暖化対策が注目される中で、住宅の省エネ性能の基準も常に見直されたり、強化されたりしています。

いまではZEH以外にも、建築地域や建築物の状況に合わせて省エネ基準が細かく定められており、例えば「ZEH+(ゼッチ プラス)」や「Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)」といった、ZEHに関わる基準が複数ある状態です。

このページではこの様々なZEH基準の詳細や、補助金制度の違いなどについて解説。

ZEHとはどんな家で、どんなメリット・デメリットがあるのか、ぜひ参考にしてみてください。

ZEH(ゼッチ)

ZEHは、建物の断熱性を高め、冷暖房効率が高い設備を導入することにより、基準一次エネルギー消費量(住宅設備で1年間に使うエネルギーを表した指標)を20%以上削減できる建物であることが条件。

さらに太陽光発電などの電力をつくる設備を加え、年間のエネルギーを使う量と作る量の収支がゼロ以下になるという基準を満たしている住宅です。

「断熱性能」「省エネ性能」「創エネ」の3つの要素が必要で、それぞれに基準が設けられています。

断熱性能とは、室内外に熱を伝えにくくする性能のこと。

断熱性能に優れた住宅は、夏の熱い外気を室内に伝えず、室内の涼しさを外に逃がしません。

同様に、冬は温かさを逃さないので、冷暖房費を削減しながら年中快適に過ごすことが可能。断熱性能はUA値という住宅から外部へ逃げる熱量を計算した値で省エネ基準が設けられています。

次に省エネ性能とは、その名の通りエネルギーを節約する性能のことで、省エネ効果の高い設備を住宅に導入し、一次エネルギー消費量を従来よりも20%以上削減できる性能を有していることが、ZEHにおける省エネ性能の基準になっています。

一次エネルギー消費量とは、建物のエネルギー消費性能を評価するときの評価指標のひとつ。
建物を利用することによって使用されるエネルギー消費量のことで、この数値が小さいほど省エネ効果が高くなります。

特に、エネルギー消費の大きい「空調」「照明」「給湯」「換気」の4つについては、ZEHの基準を満たした機器を使用することが必要です。

最後に創エネとは、エネルギーをつくり出すこと。

太陽光発電をメインとして、家庭用燃料電池や蓄電池なども組み合わせて導入することにより、日々のエネルギー消費に使うだけでなく、災害時の緊急エネルギーとしても役立てることができます。

太陽光で発電した電力を売買するよりも、建物内で消費(自家消費)して電気代を節約するメリットのほうが大きい今、自家消費率をいかに拡大できるかが重要です。

ここまで「断熱性能」「省エネ性能」「創エネ」について解説しましたが、これらに設けられている性能基準を本当にクリアしているかどうかは複雑な計算式が必要となり、自身で計算することは非常に難しいでしょう。

ZEH性能を満たす家かどうかは「BELS(ベルス)」と呼ばれる評価制度を受けて、その性能を認められているかが判断基準となります。

「BELS」は建築物省エネルギー性能表示制度といい、建物のエネルギー性能を第三者機関が評価し、基準をクリアした住宅にZEHマークの表示などを認める制度です。

BELSの評価書はZEH住宅の補助金を利用する際にも必要となります。 ZEH住宅は一次エネルギー消費量がほぼゼロになりますが、設備の導入にかかるコストが大きいため、少しでも金銭的な負担を減らすためにも、BELSの評価を得て補助金を活用しながら家をつくることが賢く家づくりをするポイントです。

ZEH+(ゼッチ プラス)

ZEH+とは、ZEHの定義を満たしていることに加え、より高性能な住宅設備が備えられている住宅のこと。

省エネ基準も高くなり、ZEHでは省エネ基準20%以上の一次エネルギー消費量削減が求められますが、ZEH+ではさらに5%増の25%以上の削減が求められます。

それ以外に、「外皮性能の更なる強化」「高度エネルギーマネジメント」「電気自動車を活用した自家消費の拡大措置(EV等連携)」の3要素のうち2要素以上を採用しなければいけません。

外皮性能とは、外壁や床、屋根や天井、窓、その他の開口部分といった外皮の断熱性、気密性、遮音性、耐久性の性質や能力のこと。高度エネルギーマネジメントは、太陽光発電等の発電量等を把握した上で、住宅内の暖冷房設備、省エネ設備等を制御できることを指します。

ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)

ZEH Orientedとは、ZEHの基準は満たしているものの、太陽光発電が難しい住宅の場合に用いられる基準。例えば「都市部の狭小地」などの住宅が対象となります。

都市部は敷地面積が狭いため、陽の当たる屋根の面積や時間などによっては、発電量が十分に期待できなかったり、太陽光発電そのものが難しかったりする場所の場合も。

しかし、そのように陽光の十分な発電が見込めない、もしくは、太陽光発電や蓄電池が無い状態でも、断熱性や省エネ性に対してZEH基準を超えていれば「ZEH Oriented」として認定してもらうことができます。

立地条件などの理由で、従来のZEH基準を満たすことができなかった都市部や狭小地に合わせた基準を設けることで、ZEHのような高性能な家を購入したい人たちの選択肢がより広がりました。

Nearly ZEH(ニアリー ゼッチ)

Nearly ZEHとは、年間の一次エネルギー消費量を可能な限りゼロに近づけている住宅が対象となる基準です。

創エネを含めた総合的な一次エネルギー消費量削減率が、ZEHは100%以上であるのに対し、Nearly ZEHは75%以上100%未満と定められていることが異なる点になります。断熱性能基準や省エネによる消費量削減の基準など、具体的な条件はZEHと共通です。

そのため、Nearly ZEHであっても、創エネの導入は必須となるため、太陽光発電や蓄電池等の設備を導入する必要があります。

Nearly ZEH+(ニアリー ゼッチ プラス)

Nearly ZEH+とは、Nearly ZEHの条件を満たしながら、ZEH+の条件である省エネ基準から25%以上の一次エネルギー消費量削減を実現する住宅のことです。

Nearly ZEHは年間の一次エネルギー消費量を可能な限りゼロに近づけると同時に、ZEH+と同様に「外皮性能の更なる強化」「高度エネルギーマネジメント」「電気自動車を活用した自家消費の拡大措置(EV等連携)」の3要素のうち2要素以上を採用する必要があります。

次世代ZEH+

「次世代ZEH+」とは、ZEHをより高性能化した住宅のこと。充放電設備などの再生可能エネルギーの自家消費拡大につながる設備を導入することで、省エネ性をより高めることが求められます。

対象となるのは「ZEH+」や「Nearly ZEH+」で、それらに係る要件を満たしていることに加え、以下の追加選択要件(システムや設備等)をいずれか1つ以上導入する必要があります。

1.蓄電システム
2.燃料電池
3.V2H充電設備(充放電設備)
4.太陽熱利用温水システム

これらを導入することで、更なる再生可能エネルギーの自家消費の拡大と、発電と消費をセットにして需給バランスを担保しながら発電された再エネ電気を100%有効活用することを目指します。

戸建て以外でも進むZEH化

ZEH-M(ゼッチマンション)とは、 Zero Energy House Mansion(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)の略。

ZEHのマンション版といえるものであり、ZEHはひとつの住戸ごとの評価に対してZEH-Mは住棟単位で評価されます。ZEH同様、断熱性・省エネ性能を上げ、太陽光発電などでエネルギーをつくることにより、年間の一次消費エネルギー量の収支をゼロにすることを目指しています。

住居以外の建築物にもある基準がZEB(ゼブ/Zero Energy Building)。快適な室内環境を保ちながら、省エネと創エネにより年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることが条件となっています。

LCCM住宅とは

LCCM(エルシーシーエム)住宅とは、Life Cycle Carbon Minus(ライフ サイクル カーボン マイナス)の頭文字をとったものです。

ZEHが年間建物の断熱性を高め効率が高い設備を導入することによりエネルギー収支がゼロになる住宅であるのに対し、LCCMは二酸化炭素(CO2)をできるだけ減らす住宅のことで、「環境への配慮が最高水準である家」と言われています。

LCCMは、建設時や運用時、廃棄時に排出されるCO2を削減し、太陽光発電などを導入して再生可能エネルギーをつくります。 その際に、余ったエネルギーを建設時や運用時、廃棄時などに出たCO2量から差し引くことで、ひとつの住宅を建ててから壊すまでに排出されるCO2の収支を、結果的にマイナスにすることが可能となっています。

ZEHの普及に向けた政府の取り組み・目標

ZEHの普及に向けて政府が掲げた目標や取り組みについて、4つご紹介します。

①エネルギーの基本計画

2021年10月の閣議決定で、2050年のカーボンニュートラル達成に向けた「第6次エネルギー基本計画」の政策目標が次のように定められました。

● 2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の省エネルギー性能の確保を目指す
● 2030年において、新築戸建住宅の6割に太陽光発電設備が設置されることを目指す

具体的な取り組みは次の通りです。

● 建築物省エネ法を改定し、省エネルギー基準適合義務の対象外である住宅および小規模建築物の省エネルギー基準への適合を2025年度までに義務化する
● ZEHやZEBの実証や、さらなる普及拡大に向けた支援等を講じていく

出典:経済産業省・環境省
ZEHの普及促進に向けた政策動向と 令和5年度の関連予算案

②地球温暖化対策の計画

2021年10月に閣議決定した「地球温暖化対策計画」において、下記のように定められました。

● 2030年以降新築される住宅について、ZEH基準の省エネルギー性能の確保を目指す

具体的な政府の施策として、「産業部門」「業務その他部門」「家庭部門」「運輸部門」「エネルギー転換部門」の5つの部門に分けられ、それぞれ取り組みを行っています。

住宅においては「家庭部門」に分類され、下記の具体策が進められています。

● LED等の高効率照明の普及
● エネルギー効率の高い給湯設備の普及
● 家庭用燃料電池の導入
● 浄化槽の省エネルギー化 

出典:環境省 地球温暖化対策計画の改定について地球温暖化対策計画 P28、P42

③未来投資戦略2017

2017年6月に閣議決定された「未来投資戦略2017」において、「2030年までに新築住宅・建築物について平均でZEH・ZEB相当を目指す」こととしました。

さらに、中期工程表のKPI(重要業績評価指標)として下記2点を位置づけています。

● 2030年の新築住宅および新築建築物について、平均でZEH・ZEBの実現を目指す
● 2020年の新築住宅の省エネ基準適合率を100%とし、ハウスメーカー等の新築注文戸建住宅の過半数をネット・ゼロ・エネルギー・ハウス化する

※ZEB(ゼブ)とは:Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略

中期工程表によると、これまでに下記の取り組みが行われています。

● 新築住宅・建築物の省エネ基準の段階的適合義務化
● ZEHビルダーによる自主目標管理の推進・強化
● ZEBの実証や担い手の拡大
● 住宅ストック・維持向上促進事業などによるインスペクションの普及促進
● 長期優良住宅化リフォーム推進事業の実施
● リバースモーゲージを含む高齢者の持ち家資産の活用

出典:首相官邸HP 未来投資戦略 2017 P217

④パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略

2019年6月に「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」が閣議決定されました。

その内容は下記の通りです。

● 今世紀後半のできるだけ早期に、住宅やオフィス等のストック平均のエネルギー消費量を、正味でおおむねゼロ以下(ZEH・ZEB相当)にしていくために必要となる建材、機器等の革新的な技術開発や普及を促す

出典:経済産業 資源エネルギー庁
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)に関する情報公開について – 省エネ住宅

パリ協定実施のため、地方自治体では下記のような取り組みを行っています。
(一部抜粋してご紹介します)

◆長野県・・・「上田市民エネルギー」
日射量が多い長野県の豊富な太陽エネルギーに着目し、太陽光パネルの設置費用を出資した市民が、売電収入を得ながら再生可能エネルギーの拡大を目指す「相乗りくん」という市民事業モデルを展開しています。

◆さいたま市・・・「電気自動車普及施策『E-KIZUNA Project』」
電気自動車(EV)や燃料電池自動車(FCV)といった次世代自動車の普及に向けた取り組みを行っています。

◆京都市・・・「2050京(きょう)からCO2ゼロ条例(京都市地球温暖化対策条例)の推進」
4つの分野(ライフスタイル、ビジネス、エネルギー、モビリティ)の転換や、森林等の吸収源対策、適応策に取り組んでいます。

出典:外務省 パリ協定実施のための様々な主体の取組:地方自治体|外務省

ZEH住宅が注目されている背景は?

ZEH住宅が注目されている根本的な理由は「地球温暖化対策」です。

2015年のパリ協定において、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みがつくられました。
その際に日本は「2030年までに、温室効果ガスを(2013年時点から比較して)26%削減する」ことを目標として定めています。

この目標達成のための取り組みのひとつが「ZEHの普及」です。

住宅によるエネルギー消費量は私たち消費者が思う以上に大きく、日本国内における全エネルギー消費量のうち、住宅が占める割合は13.8%に上ります。

住宅における省エネ化を促進することは、日本国内全体のエネルギー消費量に大きく影響してくるのです。

また、2021年10月に閣議決定された第6次エネルギー基本計画において
「2030年度以降新築される住宅について、ZEH基準の水準の省エネルギー性能の確保を目指す」
「2030年において新築戸建住宅の6割に太陽発電設備が設置されることを目指す」
という政府目標が掲げられ、さらなるZEHの普及に向けた取り組みが行われています。

ZEH住宅は増加する?

「経済産業省資源エネルギー庁」の調べによると、2020年にハウスメーカーが新築した注文戸建住宅のうち、約56%がZEH住宅でした。政府の第6次エネルギー基本計画への取り組みもあることから、さらにZEH住宅は増加すると考えられています。

ZEH住宅は、「省エネ」「高断熱化」「創エネ」を求めて生み出された住宅です。このトレンドは続き、各企業は今後も高性能な住宅システムを開発しています。

ZEH住宅を建てる際、気になる太陽光発電の設置費用は、1KWあたり約30万円*です。一般的に住宅に必要な電気の容量は4KWといわれており、最終的に必要な費用は120万円ほどかかります。
*出典:経済産業省「令和2年度の調達価格等に関する意見」

太陽光発電の設置にかかる費用項目は主に以下の通りです。
ソーラーパネル
架台
パワーコンディショナー
工事費用

太陽光発電の修理費用は、4KWあたり2万円程度です。定期的な点検も推奨されています。また、ソーラーパネルやパワーコンディショナーは、20年で交換が必要になります。交換費用相場は、ソーラーパネルで約30万円、パワーコンディショナーでは約15万円です。

ZEH住宅のメリットとは?

光熱費が節約できる

外皮や窓の断熱効果の向上により、今まで冷暖房に使用していたエネルギーが削減されるだけでなく、LED照明や高効率の給湯システム、省電力稼働の冷暖房や換気システムなどで無駄な電力使用を省くことが可能です。

そもそも使用する電気は太陽光発電などの創エネ設備でつくった電気が中心になるため、光熱費を抑えることができます。

また、太陽光発電で余った電力を電力会社に売電して収入を得ることも可能です。

快適な生活ができる

断熱性能を高めた高断熱の家は熱を外に逃がしにくく、家の中の温度を一定に保ちやすいという特徴があります。

そのため、冬でも家全体があたたかく、急激な温度変化によって起こるヒートショックなども防ぐことが可能です。

夏も高い断熱性・遮熱性によって、外気温が屋内に伝わりにくく、涼しく感じる温度をキープしてくれます。

現在の住宅は24時間換気が行われるようにつくられていますが、それに伴う温度変化を減らすことも可能です。

停電や災害時も電気を使える

太陽光発電システムには、「自立運転」という便利な機能があります。

停電で電力会社からの電気が来ないときに、太陽光発電で発電した電気を停電中でも使うことができるという機能で、夏場の停電時の熱中症対策はもちろん、冬場に停電しても暖をとることが可能になります。

さらに、蓄電装置があれば昼間に充電して夜間に電力を供給することが可能。電気自動車も停電や災害時に活躍します。電気自動車のバッテリーは大容量なので、フル充電の場合、約1日分の電気を賄うことができると言われています。

補助金や税金の優遇がある

地球温暖化対策に関して日本でも目標を定めて進めていく中で、住宅の省エネ化もひとつの手段として掲げられています。

そのため、ZEH住宅についての補助金や税制優遇を手厚くして推進しているのです。

例えばZEH基準を満たしている住宅においては、1戸あたり55万円の補助金を申請可能。

ZEH+など上位の基準であれば、さらに大きい金額の補助金が用意されています。

税制優遇については、住宅ローン減税のほか、固定資産税や不動産取得税の軽減といった優遇を受けることが可能です。

資産価値が上がる可能性がある

住宅の資産価値を示す指標のひとつとして「BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)」という制度があります。

これは第三者機関が住宅の機能性を評価するものであり、住宅をランク分けし、星1つから5つまでの5段階で区分けしています。

ZEH住宅の場合、BELSで4~5つ星の評価を受けることができる住宅が多く、等級としては最上位に位置します。将来もしその住宅を手放すことがあったとしても、物件の価値が分かりやすく示されるため、高く売却できる可能性が高まります。

また、今後は一定の省エネ性能を備えている家づくりが義務化されるため、そもそもZEHのような省エネ住宅でなければなかなか買い手がつかなくなるといった可能性もあります。

ZEHは「意味がない」?ZEH住宅のデメリット

初期費用がかかる

ZEH住宅は従来の住宅よりも機能や性能を高めるため、省エネ・創エネの設備が必要です。

それらの設備を導入するために、初期導入のコストがZEHではない住宅よりも多くかかるのはデメリットと言って良いでしょう。

しかし、最初の建設費用はかかるものの継続的に光熱費などを節約できるため、長い目で見ると初期費用のコストは将来的に回収できると考えられます。

間取りに制限がかかる場合がある

ZEHには断熱性の基準があるため、大きな窓やドアを多数取り入れたデザインは場合によっては難しくなります。

窓が多いと、床や壁にどんなに断熱材を入れても熱が出入りしやすい状態になってしまうためです。

吹き抜けや部屋の仕切りを取り払った大空間のプランなども業者との相談が必要でしょう。

発電量が天候に左右される

太陽光を利用して発電をするという仕組みである以上、太陽光発電は雨の日やくもりの日が続くと十分な発電量を得ることができません。

住んでいる地域や日の向きによっては、期待するほどの電力が得られない可能性もあります。
日本の夏は日射しも強く発電量が期待できますが、冬になると日射量が減るため、発電量が大幅に減ってしまう恐れがあることも想定しておきましょう。

ZEHビルダー・ZEHプランナーを探す必要がある

ZEH住宅として認められて補助金を受けるためには、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録されたビルダーやプランナーによる住宅を購入する必要があります。

大手のハウスメーカーであれば容易に見つかると思いますが、地元の工務店のZEHビルダー・ZEHプランナーを探したいときは、登録されているかどうか確認してみてください。

頼みたい工務店がZEHマークやBELS認定マークを表示しているかという確認のほか、環境共創イニシアチブの公式サイトから、ZEHビルダー・プランナーを検索することも可能です。

★ZEHビルダー/プランナー 一覧検索>>

ZEH住宅にかかる光熱費をシミュレーション

ZEH住宅では、消費エネルギーを削減し自家発電によってエネルギーを創り出すため、一般的な住宅よりも光熱費がかかりません。一般社団法人環境共創イニシアチブ「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業調査発表会2021」によると、1戸あたりの年間平均エネルギー購入額は13万9,175円であり、年間の売電購入額が14万4,628円とされています。年間を通して平均5,453円が黒字であり、光熱費を抑えるだけでなく、収入になるのもポイントです。

夫婦とお子さま2人でお住まいのご家庭が、ZEH住宅にしたことでエアコンの使用頻度が大幅に減少し、光熱費が年間220,000円以上お得になったケースもあります。

しかし、ZEH住宅だからといって、まったく光熱費がかからないわけではありません。
ZEH住宅で削減可能なエネルギーは、暖冷房設備や照明設備、換気設備の消費エネルギー(基準一次エネルギー)です。テレビや電子レンジなどの家電は削減対象に入りません。使用する電気量や天気、契約している電気・ガス会社のプランによって、光熱費は大きく変わるので注意が必要です。

ZEHやZEH+の補助金とは?種類ごとに解説

ZEH住宅に関連する補助金は以下の4種類があります。

①ZEH支援事業(ZEH)
②ZEH支援事業(ZEH+)
③次世代ZEH+実証事業(次世代ZEH+)
④次世代HEMS実証事業

補助金額は種類によって変わりますが、まずは共通の項目から説明します。

補助金がもらえる人
・住宅を新築する人
・新築建売住宅を購入する人 

住宅の主な要件
・所有者が暮らす住居であること。戸建て専用の住宅であること
・ZEHビルダー、もしくはZEHプランナーが設計し、建築・販売するZEH住宅であること

ZEHビルダー(建築者)・ZEHプランナー(設計者)とは、ZEHを建てることを経済産業省に認定された工務店やハウスメーカーのことです。

4つの種類別の補助金額、及び追加補助金額は以下の通りです。

①ZEH支援事業(ZEH)

①ZEH支援事業(ZEH)
補助金額 定額55万円/戸
追加補助金額

・蓄電システム 2万円/kWh、補助対象経費の1/3もしくは 20万円のいずれか低い額を加算
・CLT(直交集成板) 定額90万円/戸
・地中熱ヒートポンプシステム 定額90万円/戸
・PVTシステム 65~90万円/戸
・液体集熱式太陽熱利用システム 12万円/戸もしくは15万円/戸

②ZEH支援事業(ZEH+) 

②ZEH支援事業(ZEH+) 
補助金額 定額100万円/戸
追加補助金額

・蓄電システム 2万円/kWh、補助対象経費の1/3もしくは 20万円のいずれか低い額を加算
・CLT(直交集成板) 定額90万円/戸
・地中熱ヒートポンプシステム 定額90万円/戸
・PVTシステム 65~90万円/戸
・液体集熱式太陽熱利用システム 12万円/戸もしくは15万円/戸

③次世代ZEH+実証事業(次世代ZEH+)

③次世代ZEH+実証事業(次世代ZEH+)
補助金額 定額100万円/戸
追加補助金額

・蓄電システム 2万円/kWh、補助対象経費の1/3もしくは 20万円のいずれか低い額を加算
・燃料電池(エネファーム等)  2万円/台
・V2H充電設備 補助対象経費の1/2もしくは75万円のいずれか低い額を加算
・太陽熱利用温水システム 液体式:17万円/戸 空気式:60万円/戸

④次世代HEMS実証事業

④次世代HEMS実証事業
補助金額 定額112万円/戸
追加補助金額

・蓄電システム 2万円/kWh、補助対象経費の1/3もしくは 20万円のいずれか低い額を加算
・燃料電池(エネファーム等)  2万円/台
・V2H充電設備 補助対象経費の1/2もしくは75万円のいずれか低い額を加算
・太陽熱利用温水システム 液体式:17万円/戸 空気式:60万円/戸

補助金申請までの流れ

ZEH補助金の申請は、下記の流れで進んでいきます。

1.ZEH認定ビルダーに相談
2.住宅プランの決定
3.ZEH補助金の申請・着工
4.補助金の受け取り

自分で申請書を出すことはなく、家を建てる「ZEH認定ビルダー」が手続きをするため、家づくりの間取りの相談やプラン・見積もりなどのやり取りを通じて、信頼できると感じた「ZEH認定ビルダー」にお願いするようにしましょう。

ZEH補助金を申請するには、下記の必要書類を用意・作成する必要があります。

・交付申請書
・誓約書
・事業概要書
・交付申請額算出表(該当時のみ)
・配置図(A3サイズ)
・設置図(ZEH+のみ)
・本人確認書類(写)
・提出書類のチェックリスト

一部の住宅(狭小住宅やリースの場合など)は、追加で書類を用意する必要があります。

狭小住宅の場合
・平面図
・立体図・四面
・登記事項証明書(写)
・地積測量図・公図(写)
・都市計画図等
・敷地写真1枚

リースの場合
・リース契約書(案)
・リース料金計算書 必要な書類の準備は、ZEHビルダーである不動産業者と密に連絡をとりながら素早く進めていきましょう。申請は先着順のため、可能な限り早めに行うことをおすすめします。一部の補助金は先着順かつ公募期間が定められているものもあるため、タイミングも含めて相談してみるといいでしょう。

補助金を活用するときの注意点

ZEHの補助金を活用するためには、次の4点に注意する必要があります。

①補助金を申請できる建築会社は限られている

①補助金を申請できる建築会社は限られている
前項でも解説しましたが、ZEH補助金が申請できるのは「ZEHビルダー」または「ZEHプランナー」として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録された事業者であることが条件となります。

ZEHビルダーはハウスメーカーや工務店などの建設会社、ZEHプランナーは設計事務所などを指します。

②ZEH補助金申請後の設計変更はできない

②ZEH補助金申請後の設計変更はできない
一度ZEH補助金の申し込みをしてしまうと、間取りや設備機器などの設計変更はできません。

③着工時期と完了期限がある

③着工時期と完了期限がある
ZEH補助金を申請した場合、決められたスケジュール内で着工・完了させなければなりません。

着工は、補助金申請の審査に通ると発行される「交付決定通知書」が到着してから。完了後は実績報告書を提出しなければならないため、期限に間に合うように工事を終わらせる必要があります。

④ZEH補助金の最新情報を常にチェックしておく

④ZEH補助金の最新情報を常にチェックしておく
ZEH補助金制度は、年ごとに申請時期や補助金額などの内容が変わります。
先着順の受付となっており、受付期間内であっても途中で打ち切られたり、逆に延長される場合もあるため、最新情報を常にチェックしておくことが重要です。

ZEH基準を満たすために必要な設備とは?

断熱材・断熱窓

ZEHに使用する断熱材には、一般的な住宅に使われる断熱材よりも性能の良いものを選ぶことが大切です。

・セルロースファイバー:結露しにくく防湿施工が不要
・フェノールフォーム:断熱性耐火性に優れ、長期利用に適している 
・高性能フェノールフォーム:地球温暖化防止に関してより考えられた断熱材で、ホルムアルデヒドの発生が少なく使用制限もない

以上の3種類は、ZEH向きの断熱材と言われています。

熱の出入りは窓からが一番多いので、断熱窓を使うことも効果的。例えばアルミサッシ窓を樹脂窓にするだけで熱の出入りを効果的に抑えられ、一次エネルギー消費量20%削減の基準値に近づきます。

高効率照明

高効率照明とは、LEDなどの少ないエネルギーで十分な明るさを実現できる照明のこと。たとえばLED照明は従来の白熱電球より消費電力が10分の1程度と省エネ性が高く、約10年もの長寿命を誇ります。 2012年に白熱電球の製造が終了したこともあり、家庭用の照明器具といえばLED照明が主流になってきました。近年では、LED照明より高性能な有機EL(有機エレクトロルミネッセンス)照明の開発も進んでいます。

HEMS

HEMS(ヘムス)とは「Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略。家電・電気設備を最適に制御するための管理システムのことで、エネルギーの「見える化」と「一元化」を目的としています。

エネルギーを「見える化」するだけでなく、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムでもあるため、家電や電気設備とつないで、電気やガスなどの使用量をモニター画面などで「見える化」したり、家電機器を「自動制御」したりすることができます。

太陽光発電システム

太陽光発電システムとは、太陽から降り注いだ光エネルギーを太陽光パネルで吸収し、電気エネルギーへと変換して利用する仕組みのことを指します。

ZEHでの太陽光発電システムは「創エネ」の部分を担うこととなり、「創エネ」の要素をクリアするにはこのような発電装置の設置が必須。

しかし、「ZEH Oriented」と「Nearly ZEH」という区分のZEHなら、断熱と省エネの条件さえ満たしていれば、太陽光発電などの「創エネ」は不要です。

高効率給湯設備

高効率給湯器とは、従来の給湯器と比較して少ないエネルギーで効率よくお湯を作れる給湯器のこと。給湯で使用する燃料を抑えることができるため、高い節約効果が期待できます。高効率給湯器には以下の4種類があり、特徴や仕組みが異なるため、導入前に比較検討することが大切です。

エコキュート:ヒートポンプ技術と電気を併用
エコジョーズ:ガスを使用
エコフィール:灯油を使用
ハイブリッド給湯器:大気の熱・電気・ガスを併用。蓄電システム

蓄電システム

蓄電システムとは、電気を蓄えることができ、必要なときにはその電気を使うことができるシステムのこと。基本的な使い方としては、別途導入した太陽光発電等と組み合わせて利用する方法が一般的です。

太陽光発電を主にした再生可能エネルギーは発電量が天気に左右されるという弱点があり、電気を使いたいときに必ず発電できるわけではありません。しかし、太陽光発電で余った電気を蓄電すれば創った電気を無駄にすることなく使えるため、より効果的な省エネになります。

電気自動車

電気自動車とは、車のバッテリーに電気を充電し、そのバッテリーに蓄えた電気を使ってモーターを回して走る車のこと。ガソリン車のような二酸化炭素の排出がないため、環境にやさしい車でもあります。 「V2H充放電設備」を経由して電気自動車のバッテリーに蓄えた電気を家庭側に供給できるため、万一停電が発生した場合には電気自動車に貯めた電気を非常用電源として利用することもできます。

ZEH住宅のお悩みはプロに相談

ZEHには様々な種類がある上に、求めている性能や理想の間取り・デザインを叶えつつ、補助金なども含めた予算調整も必要…と考えることが多く、悩みはつきません。

そんな際は、ぜひプロに相談してください。

ロゴスホームでは、北海道・十勝の厳しい自然でも快適な住環境をつくれる家づくりをしてきました。

高い省エネ性能はもちろんデザインの面にもこだわり、太陽光パネルをはじめとした省エネ設備が標準装備されているデザイン住宅「Hikaria(ヒカリア)」は、その思いを形にした住宅のひとつです。

電気を創り出し、消費を抑えて日々の光熱費負担を軽くしてくれるその性能によって、「Hikaria(ヒカリア)」は年間14万円もの光熱費を節約したという実績があります。

太陽光パネルによって電気を生み出し、発電量、消費電力をモニターで「見える化」。

ヒートポンプ冷暖房をはじめ、エコキュートやLED照明など、充実の省エネ設備でエネルギーの消費を抑えることができます。

日本では地震や突然の火災など、家を脅かす様々な危険が考えられます。雪の多い地域であれば、積雪によって家が損傷・倒壊するリスクもあるでしょう。

そういった不測の事態から家を守るために、鉄筋コンクリートによる基礎や2×4工法なども標準採用しており、長く安心して住み続けられる家づくりを叶えています。

このような性能面だけではなく、デザイン住宅として選べるプランを複数用意しており、インテリアスタイルも豊富なプランの中から選ぶことが可能です。

北欧・アメリカン・ブルックリン・モダン・ビンテージ…といった様々なデザインテイストを実現しており、公式サイトではギャラリーにて画像をご覧いただけます。

「こんなデザインにしたい」「こだわりたい性能がある」といった場合は、まずは気軽にご相談ください。

北海道の厳しい環境で培ってきた実績をもとに、「北海道品質・北海道価格」の家づくりで素敵なマイホームを形にするお手伝いをしてきたロゴスホーム。

そのロゴスホームの自信作、快適な暮らしと理想のデザインをバランスよくかつコストパフォーマンスよく叶える省エネ住宅「Hikaria(ヒカリア)」の詳細をぜひご覧ください。

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ロゴスホームの施工事例

ロゴスホームで施工したZEH住宅をご紹介します。

陰影を活かしたモノトーン調でまとめられ、洗練されたイメージ漂うアーバンライクな住まいです。

ドアにはスリットが入ったデザインを採用。
明るい玄関にモノトーンのコントラストが良く映えます。

明るい光が差し込む2階のホールでは、アクセントクロスにペールグレーを用いることで優しい印象に。

天井や壁など広い面積にはベースカラーとなる「白」を用い、キッチンのアクセントクロスや照明器具、カーテンレール、レンジフードなど細部に「黒」のメインカラーでまとめられたLDK。

「白×黒」を基調にしたカラーコーディネートです。

そこにグレイッシュカラーのフローリングを配色することで変化が加わり、洗練された空間に仕上がりました。

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池田雄一
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まとめ

ZEH住宅は、「省エネ」「高断熱化」「創エネ」を追求した新しい住宅システムです。ZEH住宅にすることで光熱費を抑えられたり、優れた断熱性能で1年を通して快適に過ごせたりします。その上、停電や災害時にも電気が使えるといったメリットもあります。
しかし、設置・メンテナンス費用の発生や間取りの制限などのデメリットも存在します。メリットとデメリットを比較して自分に合ったZEH住宅を建ててみてはいかがでしょうか。

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ロゴスホームのスタッフです

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