この記事の目次
失敗しないために知っておこう!注文住宅の「残念な玄関」あるある
玄関ひとつをとっても、実は様々な失敗例があります。
注文住宅で家を建てる際に失敗しないように、「残念な玄関」の事例をチェックしておきましょう。
収納が少ない・収納場所が悪い
玄関収納は便利ですが、ただ収納があればよいというものではありません。
使い勝手や必要な大きさを考えておかないと、いろいろな失敗を招いてしまいます。
– スッキリと見えるところが気に入って壁面収納を作ったところ、上のほうに手が届かず、届かない上のスペースは結局使わなくなってしまい、ごちゃごちゃして片付かなくなった。
– そんなに靴を持っていなかったので、シューズクロークは不要だと思って設置しなかった。いざ生活を始めてみると、玄関はベビーカーやアウトドア用品を置くスペースとしても使うことになり、しまえない靴が邪魔になっている。
– 家族の靴だけでなく、ほうきやちり取りなどのお手入れ用品、自転車の空気入れなどを収納に入れたいと思ったが、中に収まらなかった。むき出しで散らかっていると見た目が悪く気になっている。
– 上着などをしまえるクローゼットを玄関に作ったが、リビングへ向かう廊下とは反対側に設置してしまったため動線が悪く、あまり使わなくなってしまった。また、段差をなるべく少なくしたところ、腰かける場所がなく、玄関内での靴を脱ぎ履きが不便に。
狭くて使いづらい
実際に玄関を使ってみると、思ったより広さが必要だったと感じてしまうことがあります。
玄関の狭さによる失敗例は、以下のようなものが挙げられます。
– 来客がある際のことを考えずに玄関スペースの広さを決めたため、友達を呼んだ際に玄関内で一緒に靴が脱げず、玄関の外で順番待ち状態になってしまった。
– 手持ちの靴の量に合わせたシューズボックスを収納として設置したが、それ以外のものも玄関に置くことになり、使えるスペースが非常に狭い状態に。玄関スペースの使い方を具体的に想像できていなかった。
– 玄関ポーチが狭すぎて、家族が一緒に出入りするとぶつかってしまうことも。雨の日には雨水で体や玄関内の壁、別の靴まで濡れてしまうことがあった。
玄関がいつも暗い
完成してから見てみると、思ったよりも玄関が暗いという失敗例はよくあります。
玄関が暗いとジメジメした雰囲気になり、気持ちよく使うことができません。
– 照明があるからと玄関ホールや玄関ドアには窓をつけなかったところ、想像していたよりもかなり暗くなってしまった。使うたびに照明をつけなければならず、電気代も余計にかかってしまう。
– おしゃれな玄関にしたくて間接照明を使った玄関にしたが、明るさが足りず暗くなってしまった。夜は手元なども見にくい。
– 照明スイッチの場所を、玄関から上がらないと押せないところにしてしまい、夜暗い中、手探りでスイッチを探さないといけなくなってしまった。置いてある靴やものが見にくく、足を引っかけてしまうことも。
玄関から家の中が丸見えだった
玄関を開けて目に入る部分は、来客や配送の方などに見られる可能性があります。
生活がのぞき見される恥ずかしさだけでなく、セキュリティにも関わる失敗例です。
– 玄関から入って真正面にキッチンへの扉を作ってしまったため、開けっ放しにすると丸見えに。来客があった際にいちいち扉を開け閉めするのが面倒になってしまった。
– 玄関から上がったところにトイレを作ったところ、トイレから出た家族が来客とばったり会ってしまい気恥ずかしかった。来客時にトイレが利用しにくく、あまり落ち着かない場所になってしまった。
– 玄関からまっすぐリビングに入れる動線にしたところ、宅配便の方が来られた時に、子どもたちがリビングを散らかしている姿が丸見えに…。生活感のある場所を人に見られてしまい、気まずく感じた。
玄関が寒い
玄関はリビングなどの生活空間と独立しているため、ただでさえ寒くなりがち。
玄関の構造や素材によっては更に寒くなってしまう…という失敗が起こることもありえます。
– 玄関を明るく開放的な空間にしたくて吹き抜けにしたところ、暖かい空気が上のほうにいってしまい、玄関が常に寒くなってしまった。
– アルミ製の玄関ドアを使ったところ、断熱性が低く、冬にはドアがきんきんに冷えてしまう。その扉からの冷気で玄関だけでなく、家全体も寒くなっている。
においがこもってしまう
玄関はたくさんの靴や物を収納するため、換気がうまくいかないとにおいがこもってしまうことも。
同時に湿気もこもりやすくなってしまうと、不快な空間になってしまいます。
– 玄関に窓を作らなかったので、玄関ドアを開けない限り換気ができなくなってしまった。梅雨時期はカビ臭く、消臭剤をこまめに使っている。
– 玄関に換気口をつけなかったので、常ににおいがこもる不快な場所になってしまった。夏場や梅雨は湿気も相まってとても不快で、来客時にも気になってしまう。
汚れが目立つ
玄関は靴についた外の汚れなどを持ち込んでしまう場所です。
汚れが気になる方は、玄関の色なども気をつけておかないと、使い始めてから後悔してしまうことも。
– 家の外観にあわせて玄関の床は白のタイルに。明るくていいなと思っていましたが、靴跡の汚れが目立つため、毎日掃除をしなければならなくなりました。
– アウトドアの趣味に使う道具を玄関に置いているのですが、明るい色のタイルにしてしまったので、ちょっとした砂や泥汚れが気になる。
軒が短い
玄関の中だけでなく、玄関へとつながる軒(のき)部分にも失敗例があります。
軒とは、外壁から出っ張って屋根になっているような部分のこと。
玄関扉の上にも作られますが、天気が悪い時にその失敗に気づくパターンが多くなっています。
– 居住スペースを優先して間取りを決めていたので、玄関の外の軒部分は適当に考えて短くしてしまった。雨の日などは、玄関前で鍵を出すのに一苦労。服や荷物が濡れてしまう。
– 軒が短く、上のほうに作ってしまったため、雨や雪の日に玄関を開けると吹き込んできてしまう。配達員さんもやりとりをしている間に濡れてしまい、気を使っている。
– ポストを道路から近い場所に作ったが、軒がないため天気の悪い日は郵便物を取りに行くのが非常に面倒。
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玄関収納の種類や上手な設置の仕方
玄関の失敗で一番多いのが、収納の問題。
靴箱を設置すると狭くなるデメリットがありますが、収納場所がなければごちゃごちゃとした玄関スペースになり、収納に苦労するという失敗が生まれてしまいます。
オーソドックスな下駄箱はカウンタータイプが主流ですが、天井まであるトールタイプにすると収納力が倍増。
高所は使いにくいのが欠点ですが、収納するものによって使い分ければ問題ないでしょう。
日常的によく使う靴やアウトドア用品などは低い場所の靴箱に置き、あまり使わない冠婚葬祭用の靴などは高い場所の靴箱に収納するなどすれば、日常の不便はほとんどありません。
シューズクロークは玄関横の専用収納スペースのことで、下駄箱とは違い、靴やコート、ベビーカー、傘、アウトドア用品なども収納できる点がメリット。
シューズクロークには2種類のタイプがあります。
– ウォークイン:玄関から床がつながっている、1か所から出入りするタイプのシューズクローク。居室内にあるウォークインクローゼットの玄関版というイメージです。
– ウォークスルー:玄関と玄関ホールの2か所に出入り口があり、通り抜けられるタイプのシューズクローク。人が通るスペースを確保する分、ウォークインのシューズクロークよりも収納力が若干劣りますが、動線の途中に収納があるため、高い利便性がメリットです。
シューズクロークの形には、壁の片側、もしくは両脇が収納になっているもの、壁に沿ったL字型、収納に囲まれるようなU字型といった4種類があり、一番収納力があるのはU字型です。
シューズクロークのメリットは、下駄箱に比べて圧倒的な収納力がある点。
靴以外にも外出に必要なものをまとめて収納しておけるため、準備や片付けに必要な動線が短くて済みます。
デメリットは普通の玄関収納よりも広いスペースが必要な点と、湿気などの影響で靴などのにおいが玄関まで漂ってきてしまうケースがあるという点。
棚に消臭剤や乾燥剤を入れたり玄関に換気扇をつけたりといった対策が有効です。
アウトドアなどの趣味がある方は、玄関の土間部分を広げて趣味の空間として利用するといった空間の使い方もおすすめ。
例えば自転車やバイクをディスプレイとして置けるようにすると、おしゃれかつ持ち出す際にも便利な玄関になります。
また、コロナ禍をきっかけに、家に入る際の消毒や衛生面を気にする方が増え、玄関に洗面台や手洗いスペースがある家も多くなりました。
外から帰ってきたらすぐに手洗いができ、リビングなどのスペースに汚れを持ち込みにくくなります。
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玄関の広さの目安と最適な広さの決め方
居住スペースの広さは家を借りる際や建てる際にほとんどの方が気にすると思いますが、玄関の広さはどうでしょうか?
実は、玄関の広さにも家族構成などによってある程度の目安があります。広さに悩んだ際は参考にしてみてください。
玄関に必要なスペースは、「土間・たたき」「ホール」「収納」の3つ。
土間とたたき(三和土)は家の外と内をつなぐ靴を脱ぐスペースを指します。
ちなみにたたき(三和土)とは、元々は土間を作る際に用いられていた三種類の材料(土・石灰・にがり)を混ぜた建材のことでしたが、いまでは土間と同じ意味で用いられている言葉です。
家族構成による玄関の広さの目安
家族構成について、男女の割合で女性が多い場合は靴の数が多くなりがちなので、シューズインクローゼットは多めの靴を収納できると便利。
また、子どもの人数が多い場合や二世帯住宅などで大人の人数が多い場合は、玄関に少なくとも2~3人は入れるスペースを作るとよいでしょう。
「土間・たたき」「ホール」「収納」に使われるスペースのバランスは、広さによって大体以下のようになります。
2畳
2畳の玄関は土間・たたきが1畳、ホールが1畳というつくりで、独身者や子どものいない夫婦、3~4人のファミリーなどで住むには十分な広さ。
収納はつくり付けのものを設置するケースが多くなっています。
3畳
3畳の玄関は土間・たたきが1畳、ホールが1.5畳、シューズインクローゼットが0.5畳という配分で、4~5人向けの家族におすすめ。
新築1戸建ての標準的な玄関の広さです。
4畳以上
4畳以上の広さの玄関は5人以上の大家族向けで、各スペースにゆとりが生まれるため、収納するものの他に観葉植物やディスプレイを置いても圧迫感がありません。
4人家族だけれど広い玄関が好みだという方や、来客が多い家庭にも向いています。
家の大きさによる玄関の広さの目安
玄関のことばかり考えて居住空間が狭くなっては、暮らしにくい家になってしまいます。
家全体の広さとバランスを考えると、坪数ごとの玄関の広さは以下が目安です。
– 25~33坪:2~3畳
– 33~40坪:3~4畳
– 40坪以上:4畳以上
最低限必要な下駄箱を設置するスペースを確保したら、他にも玄関に置いておきたいものがあるかどうかで玄関自体の広さや収納に使うスペースを検討してみてください。
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暗い玄関にしない!明るい玄関の作り方
失敗事例のように、玄関が暗くてお困りの方は意外と多いもの。
オプションとして玄関照明をつければ電気代がかかりますし、日光が入らないと湿気がたまりやすくなってしまいます。これらの解決策としては以下のような方法があります。
窓をつける
一番基本的な光の取り込み方は、玄関に窓をつける方法です。
特に玄関の位置が家の角の場合は玄関扉と違う面に窓を作ることができるため、光を取り込みやすくなります。
ただし、玄関に窓をつけると、外から中の様子をうかがうことができたり窓ガラスを割って侵入されたりといった恐れがあります。
セキュリティ面でのリスクがあるため、対策を考えておく必要があるでしょう。
窓を設置する際はセキュリティ対策として「高い位置に窓ガラスを配置する」「すりガラスを使用する」「強度のある防犯ガラスを利用する」等も検討してみましょう。
吹き抜けを作る
玄関の暗さを解消する方法として「吹き抜け」もおすすめです。
玄関ホールを吹き抜けにすると高い位置に窓を設置できるため、上方向からの採光が可能に。高い位置からの採光は空間を明るくするだけでなく、広く開放的な印象も与えます。
また、吹き抜けに窓を設置することによって太陽の光が確保され、湿気問題の解消にも効果的です。
玄関の向きを変える
自然の光を活かしたい場合は、玄関の方角も意識してみましょう。
例えば東であれば朝が明るく、西向きなら夕方の時間に光が差し込みます。
日中の長い時間光を取り込みたい場合は南向きがおすすめ。ライフスタイルにあわせて、どの時間帯に明るい玄関の方角にするか検討してみましょう。
窓付きの玄関ドアにする
壁に窓をつけるのが難しい場合は、窓付きの玄関ドアにするとことで光を取り込むことが可能です。
ドアについた窓ガラスは細長いものや小さいものが複数あるようなデザインになっており、割られて侵入されるようなことはありません。
防犯上、割れた窓部分から手を入れて鍵を外す、といったことができないように高い位置に窓が作られているので安心です。
リビングからの光を通す
一番日当たりのいい方角にリビングを配置する間取りの場合、リビングの光を玄関まで届けるのもひとつの方法。
玄関からの動線がよくなるメリットもあります。
ただし、冷暖房の効きが悪くなったりキッチンのにおいが玄関まで広がったりする他、玄関からリビングが見えやすくなるといったデメリットもありますので注意しましょう。
玄関照明をつける
自然光での採光が難しい場合は、玄関照明を利用することになります。
玄関の照明は様々ですが、つけたり消したりする必要のないセンサーライトがおすすめ。
ただし、照明の種類や位置によって明るさが異なるため、位置や機器を変えていくつか試してから決めるようにしたいもの。 暗さを感じた時に簡単に取り換えられるものにしておくのもよいでしょう。
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玄関の位置(向き)の決め方
玄関の方角の違いによるメリット・デメリットについて詳しくご紹介していきます。
東玄関
東玄関は朝日が差し込む方角のため午前中は日当たりがよく、掃除や整理整頓がしやすいというメリットがあります。
朝の時間帯は太陽の光でまぶしくなりますが、西日のように暑さの原因になってしまうことはほとんどありません。
日当たりのよい南側にリビングを配置する際に玄関が邪魔にならない、というメリットも。
朝日が強い地域・立地の場合は念のため注意しておきましょう。
東向きの玄関が向いている方
– 朝から活動したい方
– 夏の暑さが苦手な方
– 午後はあまり家にいない方
西玄関
西側は夕方の強い西日で玄関ドアや外壁が劣化しやすいというデメリットがあります。
また、時間の経過とともに玄関内の温度が上がるため、夕方の出入り時に暑さやにおいで不快に感じるケースも。
こうした場合は、断熱ドアや換気扇などで対策するとよいでしょう。
日当たりの良い東・南方向を居住スペースとして有効活用したい場合には、あえて西側に玄関を置くのもおすすめです。
西向きの玄関が向いている方
– 仕事が夜勤で夜型生活の方
– 日中はあまり家にいない方
– 寒がりで暖かい部屋がいい方
南玄関
南向きの玄関は長時間日があたるため、明るく開放感のある間取りになるのが魅力。
玄関のデザインや明るさを重視する方にはおすすめです。
ただし、夏場の直射日光を受けると玄関内がかなり暑くなるため、玄関ポーチなどで日差しを遮る工夫が必要。
また、玄関の横に駐車スペースやエントランスを作ると、日当たりの良い南側に広い庭などのスペースを取りにくくなることがあるので注意してください。
南向きの玄関が向いている方
– 在宅ワーカーや主婦など、日中の在宅時間が長い方
– 洗濯物の量や回数が多く、ベランダに干したい方
– 暖かい部屋に住みたい方
北玄関
北向きの玄関は夏場の暑さの影響を受けにくいのが大きなメリットで、暑い夏が苦手な方におすすめ。
また、他の方角のように直射日光があたりにくいので玄関ドアや外壁の劣化が少なく、きれいな状態を維持しやすいというのも魅力です。
ただし、採光の面では一番悪い方角となり「玄関が冷える」という欠点があるため、冬の寒さが苦手な方にはおすすめできません。
大きめの窓や吹き抜けを組み合わせたり、間取りで解決したりといった対策はあるため、北向きが絶対にダメというわけではありません。
北向きの玄関が向いている方
– 家の裏側に庭を作りたい方
– 日中はあまり家にいない方
– 暑さが苦手な方
玄関の方角を決める際に、風水を意識して検討される方もいらっしゃるでしょう。
家の中で不吉と言われている方角は「北東」と「南西」で、北東は「鬼門」、南西は「裏鬼門」と呼ばれています。
鬼門は「鬼が通る不吉な道」とされており、家の中で鬼門と裏鬼門に位置しない方がいいとされているのが玄関・トイレ・キッチンの3つです。
玄関は運気が入る入口であるため、悪い気が溜まってしまうと家全体の運気が下がるのでは?と気にされる方もいるかもしれません。
しかし、家を建てる以上どこかしらの場所は鬼門・裏鬼門の方角になるため、すべてが吉方位になるような完璧な間取りは存在しません。
風水を気にしすぎるあまり、暮らしにくい家にならないように注意しましょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
利便性&寒さ対策をふまえた玄関ドアの選び方
玄関を作るにあたっては、玄関扉の種類や素材も重要なポイント。まずは扉の種類を紹介します。
扉の開け方の種類
片開きドア
もっともスタンダードなタイプで、1枚の扉で開閉するおなじみのドア。
低価格で防音性と気密性が高く、見た目がすっきりしているのが特徴です。
ただし、玄関の開口部が小さいため、大きな家具や家電の搬入・搬出は他の場所からできるようにする必要があります。
親子ドア
大きな片開きドア(親ドア)の横に小さな縦長のドア(子ドア)がついたタイプです。
基本的に出入りは親ドアから行いますが、大きなものの出し入れの際は子ドアを開放して開口部を広くすることが可能。
子ドアの分価格は高価になりますが、高級感と重厚感のある玄関になります。物の出し入れが頻繁にある場合や、高級感を持たせたい方におすすめです。
片袖ドア・両袖ドア(FIXドア)
いずれも縦長の「FIX窓」が入ったタイプで、ドアの片袖にFIX窓があるドアを片袖ドア(片袖FIXドア)、ドアの両袖にFIX窓があるドアを両袖ドア(両袖FIXドア)といいます。
いずれも採光性が高く、暗くなりがちな玄関において、ガラス部分からたっぷりと採光できる点がメリットです。
両開きドア
2枚のドアがあるタイプで、もっとも開口部が大きく確保できるドア。
多くの人が一度に出入りする機会がある場合におすすめですが、建物自体に一定以上の広さと高級感がないとバランスが悪くなることもあります。
片開き戸
1枚の扉をスライドさせて開閉する、もっともスタンダードな引き戸。
ドアよりも弱い力で操作できるため、足腰が不自由な高齢者のいる家族や車いすの家族がいる場合におすすめです。
ただし、ドアに比べて防音性や気密性が悪く、取り付けに必要な幅が大きくなるため、設計時には注意しましょう。
引き違い戸
2枚の扉をスライドさせて開閉するタイプで、片開き戸に比べて操作に力が必要ですが、防音性・気密性に優れています。
戸にガラスを入れることで採光が確保しやすく、和の雰囲気を感じさせる戸のため、和風の住宅にした場合はおすすめです。
扉の材質による違い
玄関の扉は主に金属製と木製が使われます。
金属製
金属製の扉はアルミ製・スチール製・ステンレス製がありますが、いずれも防火性能に優れており、防火規制の厳しい地域でも使えます。
特にアルミ製は日本の玄関扉としてもっとも普及しており、既製品のデザイン・カラーのラインナップが豊富。
軽くて開け閉めがしやすく、耐久性にも優れています。
スチール製はアルミ製より重いぶん、耐久性・防音性・防火性能がより優れており、主に共同住宅に用いられる素材です。
ステンレス製は錆びにくく耐久性があるため、塩害の心配がある家で多く用いられています。金属製の扉は断熱材を金属板で挟むように作られているものの、木製扉に比べて断熱性は劣ることがほとんど。
また、スチール製・ステンレス製は既製品のデザインのバリエーションが少ないという点もデメリットです。
木製
木ならではの温かみがあり、断熱性に優れているのが木製の扉。
しかし、金属製に比べて傷つきやすく、雨や日光などで傷みやすいため、玄関庇やピロティを設けるなど施工計画に工夫が必要です。
防火規定が厳しい地域では使えないこともありますので、使いたい場合は土地の規制について確認しましょう。
機能的な特徴を持ったドアの一例
ドアの種類や材質の他に、どんな機能や特徴があるドアにしたいかも検討の際には重要です。
網戸付き採風ドア
採風タイプのドアは、ドア本体に網戸付きの窓がついており自然の風を取り込むことができるため、玄関のにおい対策として活用可能。
換気時の虫の侵入も防ぎます。
採光窓つきドア
採光窓つき玄関ドアは、玄関窓から自然光を取り入れられる点がメリット。
中の様子が見えにくいガラスや耐久性の高いガラスを使っており、窓があるからといって防犯面で劣ることはありません。
ガラスの入れ方などを工夫した、おしゃれでユニークなデザインの扉も多くなっています。
ただし、窓の面積が広すぎると断熱性が落ちてしまう場合がありますので、注意しましょう。
断熱性の高いドア
家の中の熱が逃げてしまうのは、主に玄関や窓といった開口部から。
その玄関に断熱性が高いドアを選べば、玄関のみならず家全体の暖かさに好影響を与えます。
玄関ドアによって家の断熱性・気密性を高められれば、電気代の節約や健康的に暮らせるといった様々なメリットにもつながるでしょう。
防火ドア
地域によっては「防火地域」「準防火地域」に指定されているエリアがあります。
これらは都市計画法において「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」として指定されており、ここに新築を立てる場合は防火ドアの設置が必要。
防火ドアは火災による延焼を防ぐメリットがあるものの、コストが高くなる傾向にあります。
住む予定の地域が防火地域であるかどうかは、該当する地域の役所や不動産会社などに問い合わせてみましょう。
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生活動線と玄関の関係
動線とは人が移動する経路を示した線のことで、住宅にまつわる動線には以下の4種類があります。
– 家事動線:家事や料理の時に行き来する動線
– 家族動線:家族が帰宅した時に日常的に使う動線
– 来客動線:来客時にお客様(近所の住民や職場の同僚など)が通る動線
– しつけ動線:子どものしつけを考えた動線
それぞれの動線を意識した玄関にしないと、以下のような失敗が起こりえます。
– 玄関からキッチンやトイレ、リビングが丸見えになり生活感が出てしまう
– キッチンやトイレなどから玄関収納や下駄箱が見えてしまう
– 互いのスペースから発生するにおいが行き来してしまう
家族の中ではいずれこういった環境に慣れてしまうかもしれませんが、来客の際には相手に驚かれたり家族のプライバシーが保たれなかったりする場合があるため、注意が必要です。
動線別に、おすすめの玄関の配置についてまとめました。ご自身が何を重視するのか、参考にしてみてください。
家事動線
家事動線を重視したい方は、キッチン収納に配慮した玄関を配置しましょう。
キッチンに直接つながっているような玄関配置にすれば、食材などをたくさん買ってきた場合もすぐにキッチンに持ち込むことができ、お米や飲料などの重い荷物を運ぶ労力が少なくて済みます。
家族動線(衛生動線・通勤通学動線)
家族動線は、主に衛生動線と通勤通学動線の2種類。
衛生動線は洗面所や浴室、トイレへの道のりのことで、特にプライバシーが求められる動線です。
通勤通学導線は家族それぞれが通勤通学のための準備を整えて出かける~帰ってきて荷物を置き、家で寛ぐまでの導線を指します。
家族それぞれが通勤通学の準備をする際や帰宅した際にどういった動き方をするのかをあらかじめ話し合っておき、必要なスペースを広くする・トイレや洗面台などの配置や数を増やすといった対策を検討しましょう。
来客動線
来客が利用する動線を、家族が行き来する家族動線と分けられるような間取りにするのがおすすめです。
例えば、家族動線は玄関に着いたらシューズクロークへ行き、玄関ホールからパントリー、キッチンに向かう動線とします。
来客は玄関からまっすぐリビングに向かえるようにすれば、動線がぶつかることなくスムーズに移動ができ、プライバシーも確保しやすくなります。
子ども動線・しつけ動線
特に小さい子どもは、外で遊んで体や服が汚れた状態になって帰ってきます。
玄関からつながるシューズクロークを広くして洗面室へ向かう動線にするのがおすすめ。
外から帰ってすぐに洗面室で手洗いや入浴、汚れた服の着替えなどができ、家の中に汚れを持ち込まないような動きを習慣化させることが可能になります。
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玄関と階段の位置関係
玄関の配置の際に検討すべきもののひとつが「階段」の位置。
階段の配置については「玄関のホール階段」と「リビング階段」の2種類に分けられ、それぞれメリットとデメリットがあります。
ホール階段
ホール階段は玄関ホールにある階段で、リビングや他の部屋を通ることはありません。
メリット
– 生活スペースを見られることなく、子どもの友達を2階にある子どもの部屋に通せる
– 2階の部屋から玄関への動線が短くなり、負担が少ない
– 食事のにおいが2階に上がりにくい
デメリット
– 家族の出入りに気づきにくい
– 家族の来客がどんな人なの確認できない
– 玄関ホールに階段スペースが必要になり、その他の居住スペースが減る場合がある
家族の出入りに気づきにくいケースは、特に小学校高学年から高校生までの思春期の子どもにありがちです。
親にとってはどんな友達を連れて来たのかは知りたいところですが、直接2階へ行く導線だと見逃しがちになってしまいます。
このようにホール階段は家族の変化に気づきにくいというデメリットがありますが、プライベート空間を大事にしたい方にはおすすめです。
リビング階段
リビング階段とは、リビング内から2階などに上がれるように配置されている階段を指します。
メリット
– おしゃれ
– 吹き抜けを合わせると、明るくて開放的な空間になる
– リビングが広く感じる
– コミュニケーションがとりやすい
リビングに階段を配置するとおしゃれな間取りを作りやすく、吹き抜けに採光窓があると、空から自然な光が差し込んできて開放感も演出できます。
また、帰宅時や外出時には主な生活スペースであるリビングを必ず通るため、そのタイミングで家族の顔や様子を確認できます。
デメリット
– 寒さを感じることがある
– 音やにおいが伝わりやすい
– 気を使うことがある
上階と直接つながってしまうため、断熱や空気の流れを工夫することなく階段を設置すると寒さを感じる原因になることも。
音やにおいなども伝わりやすく、来客の際にはお互いに気を遣うなどの配慮も必要となります。
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防犯&プライバシー保護のための、玄関外の設備の選び方
玄関は中だけでなく、外の設備にも気を使いましょう。
実はセキュリティ面や家族のプライバシーにも大きく関わってくるポイントとなる玄関外の設備の選び方について解説します。
庇(ひさし)・屋根
玄関の使い勝手と外観に大きく影響するポイントのひとつが、「庇」「屋根」をつけるかどうか。
屋根があると雨が降っている時の出入り時も濡れずに傘を広げることができます。宅配ボックスなどを玄関前に置いておきたい場合なども、屋根のあるほうが安心でしょう。
また、屋根や庇は直射日光や雨をやわらげるため、玄関周りの変色やひび割れなどの劣化を防ぎやすくなります。
すっきりとしたシンプルな外観デザインが好みの場合は庇や屋根をつけることに抵抗があるかもしれませんが、暮らしやすさの面では屋根が便利なので、じっくりと検討しましょう。
一案として、2階のバルコニーを屋根として使うという方法もあります。
ポスト・インターホン
玄関ドア付近にポストやインターホン、表札を配置するかどうかも重要なポイント。
まず、ポストはなるべく玄関から近いほうが郵便物を取りに行く面倒を軽減できます。
インターホンと表札に関しては、玄関から遠ざけて道に面した配置でもデメリットは特になく、他人が敷地内に入る機会を減らすことができる分、セキュリティ対策になります。
現在では道に面した門柱にインターホン・表札・ポストを一体化させるデザインも多いですが、ポストの配置については利便性とセキュリティ面のどちらを優先するか検討しましょう。
郵便物が他人に取り出されないよう、壁の内側から取り出せるものや鍵がかかるものなどを選ぶのがおすすめです。
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スマートキー(電子錠)のメリット・デメリット
最近では戸建ての玄関の鍵でもマンションのオートロックのように簡単に鍵の開け閉めができ、しかもセキュリティ対策も万全な「スマートキー」が人気です。
スマートキーのどういった点が人気なのか、スマートキーの種類やメリット・デメリットなどをまとめて解説します。
スマートキーのメリット
玄関前で鍵を探す必要がない
普通の鍵の場合は、鍵の開け閉めのために鍵を準備する必要があります。カバンの中が整理できておらず、ごそごそと探した経験がある方も多いのではないでしょうか。
スマートキーはスマートフォンなどをかざす動作をするだけで玄関の開け閉めができ、手間がかかりません。
種類によってはスマートフォンを取り出す必要もなく、近づくだけで鍵が開くようなスマートキーも。
普段から持ち歩くスマートフォンなどと鍵が一体化することで、鍵を紛失するリスクも軽減できます。
外出先や部屋の中から鍵の開閉状態を確認できる
連動するアプリなどを通じて、鍵が施錠されているかを常に確認ができます。
子どもがいる場合は、鍵の開け閉めで帰宅したかを通知する設定もできるため安心です。
また、緊急時などに普段は鍵を渡していない親戚などが来た際に遠隔で鍵を開けたり、一時的に使用できる鍵を渡したりもできます。
オートロック機能で鍵の閉め忘れを防止できる
外出してから「鍵をかけ忘れたかも」と心配になってしまう経験がある方も少なくないのではないでしょうか。
スマートキーであれば、出入りの際に自動で鍵がかかるオートロック設定にもできるため、防犯面でも安心です。
ピッキングなどの犯罪も防止しやすい
スマートキーは鍵穴が隠れているのでピッキングされにくく、空き巣などのターゲットにされにくいのもメリット。
鍵の複製ができないため、合鍵を作られてしまうといった被害も防ぎやすくなります。
スマートキーのデメリット
価格が高い
スマートキーを内蔵している玄関扉の価格帯は30~40万円前後。
一般的な玄関扉に比べると倍以上の価格帯となります。
スマートキーは後付けも可能ですが、内蔵されている扉のほうがデザインの中にボタンなどが組み込まれているため洗練されており、顔認証機能などのより高いセキュリティ機能を持つものも。
ハウスメーカーの中にはオプションとしてスマートキーのプランが用意されている場合もあり、普通に買うよりも安くなる可能性はありますが、価格はハウスメーカーによって異なるため確認が必要です。
ちなみに、後付けのスマートキーの本体価格は1万円~5万円程度ですが、別途取り付け工事が必要になったり、扉の厚さなどによっては使えなかったりする製品もあります。
電気式の場合は停電時に使えない
スマートキーには電気式と電池式のものがあり、電気式の場合は電池交換などが不要というメリットがあります。
しかし、停電時にはスマートキーは使えなくなってしまい、物理的な鍵での開錠が必要です。電気式と電池式はどちらも一長一短なので、使いやすいほうを選びましょう。
オートロック機能をオンにしている場合、締め出されたら家に入れない
オートロック機能は鍵の開け閉めを自動でできて便利ですが、スマホやリモコンキーなどを持たずに外出してしまうと外から開けることができません。
郵便物を取りに行くだけといった、ちょっと外に出る瞬間も常に鍵となる物を持って出ることが必要です。
玄関近くに鍵を置くことができない
玄関近くにスマホやリモコンキーなどを置くと鍵が反応してしまい、開錠状態になってしまいます。
その瞬間を狙って不審者が家に入ってしまう可能性もあるため、注意が必要です。
玄関近くに鍵置き場を作ったり、玄関にクローゼットを作って鍵を置いたりといったことも、扉までの距離によってはできません。
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スマートキーの種類
スマートキーは「電子錠」と「電気錠」の2種類があります。
電気錠(電気式)
電気錠は電気配線を電源とするスマートキーで、家庭用電源から供給される電気を使用して操作するタイプ。
配線工事が必要となるため施工費用がかかりますが、電池切れの心配はありません。
電気錠はリモコンキー・カードキー・シールキー・テンキー・生体認証などの鍵の種類があり、いくつかのタイプを併用できる高いセキュリティ性を持つ商品もあります。
電子錠(電池式)
電子錠は電池の力で鍵の開け閉めができるタイプで、配線工事不要で後付けできるタイプが多いため、一般的な玄関扉にも設置可能。
電子錠の鍵の種類は電気錠と同じようにリモコンキー・カードキー・生体認証タイプなどがあります。
スマートキーの鍵の種類
– カードキー:磁気カードまたはICカードを錠前にかざす・通すことで玄関ドアの解錠ができるタイプ
– リモコンキー:自動車のキーのように離れた場所からリモコン操作することで解錠できるタイプ
– テンキー:自身で設定した暗証番号などを入力することで解錠できるタイプ
– 生体認証:指紋などを登録し、読み取らせることで解錠できるタイプ
– タッチキー:鍵を鞄の中に入れた状態などで、ドアのボタンを押すと解錠できるタイプ
– スマートロック:スマートフォンとの連動で鍵の管理をするタイプで、専用アプリを使って遠隔操作で開け閉めも可能。ただし、スマホの電池量には注意が必要です。
失敗したくない方へ
知りたかったたった
1つのこと
手に入れる方法
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
理想の玄関を吟味できる&光熱費が格安になる省エネ住宅って?
玄関ひとつをとっても、玄関の使いやすさ・断熱性・防犯性など、様々なことを考える必要があります。
リビングやキッチンなど、家の全体的な間取りとのバランスも考えなければなりません。
理想の暮らしをするための最適な玄関位置や間取りは、自分だけで考えるよりも、プロに相談しながら決めていくのがおすすめです。
ロゴスホームは北海道帯広市を本店に、北海道で9店舗、東北に7店舗ある総合住宅メーカー。
北海道の中でも寒さが厳しい十勝地方エリアであっても家の中では半袖でいられるほど暖かく、かつ暖房料金を抑えられる省エネ性能を持った住まいを1000万円台からの低価格設定で提供しています。
ロゴスホームの施工は直接施工方式で、下請け工務店を介さずに直接契約の職人・大工の手によって工事を行います。
営業・設計・インテリアコーディネーター・職人、それぞれの担当者がチームになって家づくりを行うため、希望や理想をお気軽にご相談いただけます。
ロゴスホームで建てられる家は様々ですが、その中でも「eHikaria(イーヒカリア)」は省エネ設備を標準装備したデザイン住宅であり、以下のような特徴があります。
まずエネルギーについて、太陽光発電システムと省エネ設備を標準搭載しています。
従来の消費エネルギーに比べて、75%以上の光熱費削減に成功。
日々の光熱費を節約でき、長期的にコストパフォーマンスのよい家を作ることが可能です。
また、300を超えるプランからお選びいただけます。
これまでにお客様からご要望が多かったパターンや、プロの目線で暖房効率を重視した無駄のない間取りパターンなどをあらかじめ設定。
そのプラン数は300以上になり、豊富なプランの中から希望にあったものを選ぶことが可能です。
ゼロからの家づくりは自由さゆえに迷ってしまいますが、プランを選択することでスムーズに家づくりが進められます。
そして、高性能な住宅を1000万円台で提供しています。
本当に必要とするものだけを選び、シンプルかつ合理的なシステムを採用することで、高い断熱性能や耐震性を持ちながらも、お求めやすい価格を実現しました。
建物価格は坪数によって決まっているため、プランなどによって変動することがなく、予算も立てやすくなっています。
理想を叶えつつも、暮らしやすい性能を持った家づくりをしたいという方は、ぜひ「eHikaria(イーヒカリア)」の詳細をチェックしてみてください。
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