この記事の目次
新築注文住宅の補助金・税優遇の注意点
注文住宅を建てる際、補助金・優遇制度の対象になるためには条件があります。どのような時に補助金が使えるのか、どんな手続きが必要なのかなどを確認しておきましょう。
補助金・優遇の対象
補助金や優遇には制度を利用するための要件(必要な条件)があり、制度によって内容が異なります。例えば「自らが居住するための住宅」や「省エネ基準に適合した住宅」などです。
補助金の申請に必要となる書類のなかには特定のハウスメーカーでなければ発行できないものも。申請する段階になってから書類が用意できずに利用できなくなってしまったということがないよう、対象要件を事前に確認しておきましょう。
申請期間
申請には受付期間があります。申請したい補助金や優遇制度がある場合、いつまでに申請すればよいのか、建設予定がどこまで進んでいれば申請できるのかといった点を確認しておくと安心です。
申請期間に締め切りが設定されていても、制度の予算上限に達した時などは早めに締め切られることもあります。期間終了間際で申請すると受理されない可能性があるため注意してください。
手続き・書類の不備
申請内容の誤りや必要書類の不足などがあった場合には、申請を受理してもらえなかったり書類を修正して再提出したりする必要があります。しっかり期限内に申請ができるように、書類に不備がないか十分に注意するのはもちろん、余裕をもって手続きを進めるようにしましょう。
補助金の支給タイミング
申請が認められ交付が決定した補助金は、施工業者に支払われるのが一般的です。工事代金の最終支払い時に充当されたり、工事代金の支払いを終えた後に施工業者経由で補助金が受け取れたりといった流れになります。
いずれも工事が完了した後に支払われるという点にご注意ください。特に業者を通じて後から補助金を受け取る場合、施工業者への支払い時には補助金で賄うつもりだった金額分も含めて全額用意しなければいけません。
確定申告
減税など税金に関する優遇を受ける際は、確定申告をしないと適用されないものもあります。例えば、住宅ローン減税を受ける初年度は確定申告が必要です。条件を確認して忘れずに対応しましょう。
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【2023年】新築注文住宅に対する補助金まとめ
注文住宅を新築する際に活用できる補助金にはどんなものがあるのでしょうか。2023年7月時点の情報をもとにご紹介していきます。
こどもエコすまい支援事業
こどもエコすまい支援事業は国土交通省が推進しており、子育て世帯・若者夫婦世帯を対象にZEHレベル基準を満たす新築住宅の建築や購入の際に補助金を支給する制度です。
・補助金の対象:子育て世帯・若者夫婦世帯
子育て世帯とは、申請時点で18歳未満の子どもがいる世帯のこと。若者夫婦世帯は申請時点で夫婦であり、いずれかが39歳以下の世帯です。
・交付要件:ZEHレベルの高い省エネ性
ZEHは(net)Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、太陽光発電や省エネ設備などを設置し「エネルギー収支をゼロ以下にする家」のこと。
・補助金額:100万円/戸
・申請者:建築事業者(こどもエコすまい支援事業者)
・公募期間:2023年3月下旬~予算上限に達するまで
戸建てZEH補助事業
経済産業省と環境省でもZEHを建築・購入する個人に対して補助金を用意しています。個人向けのZEH補助事業は大きく分けて3つありますが、いずれも建築・設計・販売について一般社団法人環境共創イニシアチブに登録している業者が関わっていることが支給条件です。
<1.ZEH支援事業>
・補助金の対象:新築住宅を建築・購入する個人
・補助金額:55万円/戸(ZEH+基準の場合は100万円/戸)
・申請者:建売住宅の購入予定者(電子申請)
・公募期間:2023年11月10日まで
<2.次世代ZEH+実証事業>
・補助金の対象:新築住宅を建築・購入する個人
・交付要件:ZEH+を満たし、かつ以下のいずれか1つ以上を導入する
「蓄電システム」「V2H充電設備(充放電設備)」「燃料電池」「太陽熱利用温水システム」「太陽光発電システム10kW以上」
・補助金額:100万円/戸
・申請者:建売住宅の購入予定者(電子申請)
・公募期間:2023年11月10日まで
<3.次世代HEMS実証事業>
HEMSとはHome Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)」の略で、家庭で使うエネルギーを節約するための管理システムのことです。
・補助金の対象:新築住宅を建築する個人
・交付要件:
(1)ZEH+を満たした上で、高度エネルギーマネジメントを選択し、かつ蓄電システムまたはV2H充電設備(充放電設備)を導入する
(2)さらに燃料電池、太陽熱利用温水システムを導入することも可
(3)太陽光発電システムによる創エネルギーを最大活用し、自家消費量をさらに拡大することを目的に、AI・IoT技術等による最適制御を行う仕組みを備えている
・補助金額:112万円/戸
・申請者:建売住宅の購入予定者(電子申請)
・公募期間:2023年11月10日まで
LCCM住宅整備推進事業
LCCM住宅整備推進事業は国土交通省が推進し、建築時から取り壊されるまでの間に発生するCO2(二酸化炭素)の収支をマイナスにするライフサイクルカーボンマイナス(LCCM)住宅の整備を支援する事業です。
・補助金の対象:新築住宅を建築する個人
・交付要件:建築主が居住するための新築住宅
※建築業者が自ら利用するものではない(建築主に引き渡す)
※住宅の立地が「土砂災害特別警戒区域」に該当しない
・補助金額:最大140万円(LCCMに関する工事費の2分の1以内)
・申請者:建築業者(戸建住宅を供給する事業者)
・公募期間:2023年9月29日まで
地域型住宅グリーン化事業
地域型住宅グリーン化事業は国土交通省が募集する、地域の木材関連事業者・流通事業者・建築士事務所・工務店等のグループによる、省エネ性能等に優れた木造住宅の整備を支援する事業です。
・補助金の対象:新築住宅を建築する個人
・交付要件:木造かつ以下に該当する住宅
(1)長寿命型(認定長期優良住宅)
(2)ゼロ・エネルギー住宅(ZEH、Nearly ZEH、ZEH Oriented)
(3)ゼロ・エネルギー住宅(認定低炭素住宅)
※長期優良住宅とは、長く安心・快適に暮らせる優良な住宅と国が定めた基準を満たし認定を受けた住宅です
・補助金額:建築費用の1/10以内 かつ住宅の種類ごとに以下が上限
(1)140万円/戸
(2)140万円/戸
(3)90万円/戸
※以下に該当する場合は補助金額の加算あり(最大40万円)
「地域材の使用」「地域の伝統的な建築技術の活用」…各20万円
「三世帯同居」「若者・子育て世帯」「バリアフリー対策あり」…各30万円
・申請者:建築業者
・公募期間:2023年度の募集は終了
2022年で廃止になっている補助金
以下の補助金制度は2022年末時点で廃止になっています。活用を検討していた方は注意しましょう。
・すまい給付金
・グリーン住宅ポイント制度
・こどもみらい住宅支援事業
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新築注文住宅を建てた時の優遇制度
住宅ローン控除(減税)
返済期間が10年以上の住宅ローンを組んで新築・購入する場合、所得税と一部の住民税の控除が可能です。期間は最長13年間、控除額は年末のローン残高の0.7%となっており、住宅の種類によって最大控除額が異なります。長期優良住宅・低炭素住宅は最大455万円、ZEHは最大409.5万円、省エネ基準を満たす住宅は最大364万円です。
現在「その他の住宅」という区分で最大273万円の控除もありますが、2024年1月以降に建築確認を受ける新築住宅については「その他の住宅」の控除対象から外れます。
初年度は確定申告をする必要があり、2年目以降は会社員であれば年末調整にて申告が可能。なお、所得が2,000万円を超える年は住宅ローン控除が適用されません。
税金の優遇(非課税・軽減)
・贈与税
父母や祖父母などから住宅の建築資金・購入資金の援助を受けた場合、そのお金にかかる贈与税が非課税になります。省エネ性・耐震性・バリアフリー性の高い住宅は最大1,000万円、その他の住宅は500万円までが非課税の対象です。
贈与を受けた年の所得が2,000万円を超える時は適用されません。
・不動産取得税
不動産取得税とは、不動産を取得した時に支払う地方税のこと。固定資産税評価額に税率をかけて算定され、本来の税率は4%ですが3%に軽減されます。
新築住宅の場合、固定資産税評価額から1,200万円を控除した後に税率をかける軽減措置も。新築の認定長期優良住宅はさらに1,300万円に控除額が増額します。
不動産取得税の軽減措置を受けるためには、都道府県税事務所に申請しなければいけません。申請には建築図面や売買契約書、法務局に登記した証明書などが必要です。
・登録免許税
登録免許税とは法務局に登記する際にかかる税金のことで、固定資産税評価額に税率をかけて税額を算定します。新築時の所有権保存登記は税率0.4%から0.15%、中古住宅を購入する際の所有権移転登記は税率2%から0.3%へ軽減。なお、認定炭素住宅と長期優良住宅はさらに軽減率が高くなります。
認定炭素住宅:所有権保存登記0.1%・所有移転登記0.1% へ軽減
※認定炭素住宅とは二酸化炭素(CO₂)の排出を抑える対策をした住宅のこと
長期優良住宅:所有権保存登記0.1% 所有権移転登記0.2%(戸建て) へ軽減
なお、登録免許税の軽減を受けるためには市区町村長が発行する住宅用家屋証明書が必要です。
・固定資産税
固定資産税は毎年1月1日に土地を所有している人(固定資産税課税台帳に登録されている人)に対して毎年かかる税金です。固定資産税評価額に税率をかけて税額を算定します。
住宅用地の場合、200㎡までの部分については固定資産税評価額が6分の1に軽減。新築住宅で床面積が50㎡以上280㎡以下であれば、3年間は固定資産税が2分の1に減額されます。
マイホームを買い換えた時の特例
現在住んでいる家を売却して新しい家を購入する際に、売却額のほうが高く利益が出ることも。通常であればその利益(譲渡益)に対して課税されますが、マイホームを買い換えた場合は、新しく購入した家を売却するまで課税が繰り延べられるという特例が設けられています。逆に、売却額より購入金額のほうが高くなり損失が出てしまっても、給与所得や事業所得など他の所得から控除(損益通算)が可能です。
売却する資産・購入する資産とも適用されるための要件が細かく決まっていますので、買い換えを予定している場合は詳細を確認しておきましょう。
フラット35(住宅ローン)の金利優遇制度
フラット35は民間金融機関と住宅金融支援機構(独立行政法人)が提携して提供する最長35年の固定金利の住宅ローンです。
省エネルギー性、耐震性などを備えた質の高い住宅(長期優良住宅など)を取得するためにフラット35を活用する場合には、フラット35Sというプランを利用可能。フラット35Sは借入金利が優遇され、ZEHでは当初5年間は年0.5%・6年~10年目は0.25%引き下げられます。
保険料の軽減・優遇制度
火災保険の保険料は建物の耐火性を高めることで軽減が可能。建築基準法で定められる準耐火構造をもつ「省令準耐火構造」の家にすると、火災保険料・地震保険料が安くなります。オール電化にすると、火事が起こりにくいと判断して火災保険料を割安にしてくれる保険会社も。 また、地震保険料は耐震性によっても軽減され、耐震等級1は10%・耐震等級2は30%、耐震等級3は50%割引されます。
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地方自治体独自の補助金・助成制度
国の補助金と併用できない場合もありますが、家を新築する地域の自治体が補助金制度を用意していないかも確認しておきましょう。以下は一例として北海道・東北地方の制度をご紹介します。
いずれの制度も詳細や最新の受付状況につきましては、公式ホームページにてご確認ください。
札幌版次世代住宅補助制度(北海道札幌市)
2023年4月15日~翌16日にかけてG7札幌 気候・エネルギー・環境大臣会合が開催された札幌市では、環境都市として2050年にゼロカーボンを実現するため札幌市独自の省エネ基準を設け、高気密・高断熱住宅を新築する場合に補助金を交付しています。
・補助金の対象
札幌市が設定した断熱等基準、サステナブル要件を満たす住宅を新築する方
・補助金額
プラチナ:220万円、ゴールド:180万円、シルバー:60万円
※断熱等基準に等級があり、高断熱であるほど補助額が多くなります。
・2023年度受付状況(7月時点)
登録受付は4回に分けて行われ、第3回目は2023年8月23日~8月30日までです。予算を超える応募があった場合は抽選が行われます。抽選になるとシルバーの方は候補から外れてしまいますので、ご注意ください。予算に余剰があれば2023年10月に第4回目の受付が行われる予定です。
補助金交付の登録ができた場合でも、2024年1月5日~同3月8日に受付する交付手続き時に住宅性能を証明する適合書を提出できなければ補助金は交付されません。
新築住宅に関わる他の補助金との併用はできませんが、太陽光発電設備や蓄電設備など設備単位の補助金は併用できる可能性があります。
おびひろスマイル住宅補助事業(北海道帯広市)
帯広市が独自に行っている、省エネ性能、耐久性能や耐震性能に優れた住宅建設を支援する制度です。
・補助金の対象
自分が住むための住宅で、以下のいずれかに該当する新築工事
・きた住まいる住宅(北海道が定めたルールを守り「安心で良質な家づくり」ができる住宅事業者が建築する住宅)
・認定長期優良住宅
・認定低炭素住宅
・補助金額
20万円
・2023年度の受付状況(7月時点)
2023年4月3日~予算枠に達するまで(募集件数20件)
住みたい岩手の家づくり促進事業(岩手県)
岩手県産の木材を使用した住宅の性能証明書(省エネ・バリアフリー)の取得に対し助成する制度です。助成を受けるためには、いわて木づかい住宅普及促進事業の補助を受ける必要があります。
いわて木づかい住宅普及促進事業とは、住宅ローンを組んで自分が住むために住宅を新築する人を対象に、岩手県産の木材使用量などに応じて補助を受けられる仕組み。住宅ローンにフラット35を利用する場合、当初5年間金利引き下げの優遇を受けることもできます。
・補助金の対象
いわて木づかい住宅普及促進事業の補助を受けた住宅の新築・リフォームで、断熱等対策等級4に適合する性能証明書を取得した住宅
・木造一戸建て住宅(二世帯住宅・併用住宅を含む)
・住宅部分の面積が75㎡以上
・省エネ基準(断熱等対策等級4)を満たす
・岩手県産木材を住宅部分について15立方メートル以上使用する
など
・補助金の金額
(1)断熱等対策等級4に適合する、性能証明書を取得した場合…10万円
(2)高齢者等配慮等級3に適合する、性能証明書を取得した場合…10万円
※(2)は(1)に該当する場合に限られます。
・2023年度受付状況(7月時点)
2023年5月10日~受付中
※予算がなくなり次第終了。
県産材利用サステナブル住宅普及促進事業(宮城県)
岩手県と同じように、宮城県でも県産の木材を使用した住宅建築に助成しています。
・補助の対象
宮城県内に自ら住むために住宅を新築する方
県産材住宅のモニターとしてアンケートに協力できる方
主要構造物材に宮城県産材を60%以上使用、かつ県産JAS製品または優良みやぎ材を40%以上使用する
など
・補助金の金額
上限50万円(子育て世帯または県外からの移住世帯は75万円)
※金額は宮城県産材や県産JAS製品、優良みやぎ材の使用量による
・2023年度の受付状況(7月時点)
2023年4月1日~受付中(先着順)
※部材によって募集件数に限りがあります。
※予算の上限に達した場合は受付終了。
せんだい健幸省エネ住宅補助金(宮城県仙台市)
国が設定する省エネ基準を上回る断熱基準(せんだい健幸省エネ住宅として認定)を設けている仙台市。市が設定した基準を満たす新築改修工事に対して補助金を交付しています。
・補助の対象
2023年度は2023年4月1日以降に建築契約を締結したもの
ZEH又はZEH+(NearlyZEH及びZEHOrientedは対象外)で、せんだい健幸省エネ住宅と認定された一戸建て住宅
※国の補助金、仙台市の「熱利用システム導入支援補助金」、仙台市の「若年・子育て世帯住み替え支援事業」、仙台市の「家庭向けV2H充放電設備設置費補助金」との併用はできません。
・補助金の金額
せんだい健幸省エネ住宅の性能区分に応じて補助金額が異なります。
ZEHかつS-G3:上限225万円
ZEHかつS-G2:上限115万円
ZEHかつS-G1:上限68万円
ZEH+かつS-G3:上限240万円
ZEH+かつS-G2:上限125万円
・2023年度の受付状況(7月時点)
2023年6月30日から2023年12月15日まで
※申し込み多数の場合は期間終了前に受付終了(先着順)
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手に入れる方法
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
補助金が受けられる高性能住宅を建てるなら
厳しい自然環境の北海道でも快適に暮らせる、高性能な家づくりを得意としているのが「ロゴスホーム」。冬でも半袖でいられるほど暖かさを保てる高断熱の家を建てられます。コストを抑えた建築も可能。例えば、太陽光パネルなどの省エネ設備を標準装備&ZEHにも対応できる家を1,000万円台からご提供しています。
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