「マイホームを建てたいけど、フルオーダーの注文住宅は予算的に厳しい…」「でも、建売住宅だと自分たちの理想とはちょっと違う…」
家づくりを考え始めたばかりの多くの方が、このような悩みを抱えています。コストを抑えながらも、自分たちらしい暮らしを実現したい。そんな願いを叶える選択肢として、今注目されているのが「規格住宅」です。
この記事では、家づくり初心者の方に向けて、規格住宅の基本からメリット・デメリット、注文住宅やセミオーダー住宅との違いまで、分かりやすく解説します。さらに、人気のハウスメーカーランキングや費用相場、おしゃれな間取りの実例もご紹介。
この記事を読めば、規格住宅があなたの理想の家づくりに合う選択肢なのかが分かり、後悔しないマイホーム計画の第一歩を踏み出せるはずです。
この記事の目次
規格住宅とは?セミオーダー住宅との違い
まずは「規格住宅」がどのような家なのか、基本的な特徴から見ていきましょう。よく似た言葉である「セミオーダー住宅」との違いも解説します。
あらかじめ決められたプランから選ぶ家
規格住宅とは、ハウスメーカーや工務店があらかじめ用意した複数のプラン(間取り、デザイン、仕様)の中から、好みのものを選んで建てる家のことです。「企画型住宅」とも呼ばれます。
プロが設計した実績のあるプランがベースになっているため、品質が安定しており、デザインで大きく失敗する心配が少ないのが特徴です。また、設計や仕様がある程度決まっているため、コストを抑えやすく、工期が短いというメリットもあります。
規格住宅のメリット・デメリット
規格住宅には、コストや工期面でのメリットがある一方、自由度の面でデメリットも存在します。両方を理解した上で、自分たちに合うか判断することが大切です。
- メリット
- 価格が分かりやすい
プランごとに価格が設定されているため、総額が分かりやすく、予算計画を立てやすいのが最大のメリットです。 - 品質が安定している
多くの建築実績があるプランなので、品質が安定しており、住み心地で失敗するリスクが低いです。 - 工期が短い
設計にかかる時間が短いため、契約から引き渡しまでの期間が短縮され、比較的早く入居できます。 - 完成形をイメージしやすい
モデルハウスや建築実例が豊富なため、建てる前に完成後の姿を具体的にイメージしやすいです。
- 価格が分かりやすい
- デメリット
- 設計の自由度が低い
間取りの変更や大幅なデザイン変更は基本的にできません。こだわりが強い方には物足りなく感じる可能性があります。 - 土地の形状に左右される
プランが決まっているため、変形地や狭小地など、特殊な形状の土地には対応できない場合があります。 - 個性を出しにくい
人気のプランは多くの人が建てているため、外観などが似通ってしまい、オリジナリティを出しにくい側面があります。
- 設計の自由度が低い
セミオーダー住宅との明確な違い
規格住宅とよく比較されるのが「セミオーダー住宅」です。
セミオーダー住宅とは、規格住宅をベースにしながら、間取りの一部変更や壁紙、床材、住宅設備などを一定の範囲内で自由に選んだり、グレードアップしたりできる家のことです。
両者の違いを簡単に言うと、以下のようになります。
- 規格住宅
決められた選択肢の中から「選ぶ」のが基本。 - セミオーダー住宅
基本プランを「選んで、一部をカスタマイズする」ことが可能。
セミオーダー住宅は、規格住宅のコスト感と注文住宅の自由度を両立させた「いいとこ取り」の選択肢と言えるでしょう。ただし、カスタマイズする分、規格住宅よりも費用は高くなり、工期も長くなる傾向があります。
家が完成するまでの基本的な流れ
規格住宅を建てる際の、一般的な流れは以下の通りです。
- 情報収集・相談
気になるハウスメーカーのカタログを取り寄せたり、住宅展示場を訪れたりして情報を集めます。 - プラン・仕様の選択
用意されたプランの中から、自分たちのライフスタイルに合った間取りやデザインを選びます。 - 資金計画・住宅ローン事前審査
自己資金や住宅ローンの借入額を元に、詳細な資金計画を立て、金融機関の事前審査を受けます。 - 土地の決定
土地を持っていない場合は、プランに合った土地を探して契約します。多くのハウスメーカーが土地探しもサポートしてくれます。 - 工事請負契約
最終的なプランと見積もりに合意したら、ハウスメーカーと工事請負契約を結びます。 - 着工
地鎮祭などを行い、いよいよ家の建築が始まります。 - 竣工・引き渡し
建物が完成したら、最終チェックを行い、問題がなければ鍵の引き渡しとなります。
注文住宅に比べて、プランニングにかかる時間が大幅に短縮されるのが規格住宅の大きな特徴です。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
注文・建売住宅との違いを一覧で比較
規格住宅の特徴をより深く理解するために、「注文住宅」「建売住宅」と比較してみましょう。価格、自由度、工期の3つの観点から違いをまとめました。
| 比較項目 | 注文住宅 (フルオーダー) | セミオーダー 住宅 | 規格住宅 | 建売住宅 |
|---|---|---|---|---|
| 価格 | 高い | やや高い | やや安い | 安い |
| 設計自由度 | 非常に高い | 中程度 | 低い | ほぼない |
| 工期 | 長い(約8ヶ月~) | やや長い(約6~8ヶ月) | やや短い(約4~6ヶ月) | 最短(即入居可) |
| 品質 | 設計・施工会社による | 安定 | 安定 | 物件による |
価格・費用面の比較
一般的に、費用は以下の順で高くなる傾向があります。
注文住宅 > セミオーダー住宅 > 規格住宅 > 建売住宅
規格住宅は、設計を規格化し、建材をまとめて仕入れることでコストを抑えています。そのため、注文住宅よりもリーズナブルな価格で、品質の安定した家を建てることが可能です。
設計自由度の比較
設計の自由度は、価格とは逆の順番になります。
注文住宅 > セミオーダー住宅 > 規格住宅 > 建売住宅
規格住宅は、間取りやデザインの選択肢が限られます。一方、注文住宅はゼロから自由に設計できますが、その分、専門的な知識や打ち合わせの時間が必要になります。「こだわりたい部分は明確だけど、すべてを自分で決めるのは大変」という方には、セミオーダー住宅が向いているかもしれません。
工期・入居までの期間の比較
入居までの期間が最も短いのは、すでに完成している建売住宅です。
注文住宅 > セミオーダー住宅 > 規格住宅 > 建売住宅
規格住宅は、設計の打ち合わせ時間が短いため、注文住宅に比べてスムーズに家づくりが進みます。お子様の入学時期に合わせて入居したいなど、スケジュールに制約がある方にもおすすめです。
各住宅タイプがおすすめな人
それぞれの特徴から、どんな人におすすめかをまとめました。
- 規格住宅がおすすめな人
- コストとこだわりのバランスを取りたい人
- 家づくりにあまり時間をかけられない、かけたくない人
- プロが考えた失敗のないプランで安心して家を建てたい人
- セミオーダー住宅がおすすめな人
- コストは抑えたいが、部分的に自分たちのこだわりを反映させたい人
- 規格住宅では物足りないが、フルオーダーは予算的に難しい人
- 注文住宅がおすすめな人
- 間取り、デザイン、素材など、すべてにおいて徹底的にこだわりたい人
- 家づくりのプロセスそのものを楽しみたい人
- 予算に比較的余裕がある人
- 建売住宅がおすすめな人
- できるだけ早く新居に入居したい人
- 実際の建物や周辺環境を見てから購入を決めたい人
- 予算を最大限に抑えたい人
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
規格住宅の費用相場と価格の内訳
規格住宅を検討する上で、最も気になるのが費用面でしょう。ここでは、具体的な価格相場や総額の考え方について解説します。
価格相場と坪単価の目安
規格住宅の本体工事費の価格相場は、約1,500万円~2,500万円がひとつの目安です。坪単価に換算すると、約50万円~80万円程度となります。
ただし、これはあくまで目安であり、選ぶハウスメーカーや商品のグレード、建物の大きさ、オプションの有無によって価格は大きく変動します。ローコストを得意とするメーカーであれば坪単価40万円台から、大手ハウスメーカーの上位グレード商品では坪単価80万円を超えることもあります。
総額に含まれる付帯工事費と諸費用
家づくりにかかる費用は、建物の本体価格だけではありません。総額を把握するためには、「付帯工事費」と「諸費用」を考慮する必要があります。
- 付帯工事費
建物本体以外に必要な工事の費用です。地盤改良工事、屋外の給排水工事、外構工事(駐車場や庭など)が含まれます。本体価格の15%~20%程度が目安です。 - 諸費用
工事以外にかかる手数料や税金などです。住宅ローンの手数料、登記費用、火災保険料、印紙税などが含まれます。本体価格の5%~10%程度が目安です。
つまり、家を建てるための総額は「本体工事費 + 付帯工事費 + 諸費用」となり、本体価格の20%~30%程度が別途必要になると考えておくと良いでしょう。
ローコストで建てるためのポイント
規格住宅の費用をさらに抑えるためには、いくつかのポイントがあります。
- シンプルな形状の家を選ぶ
建物の形は、凹凸の少ない四角い「総二階建て」が最もコスト効率が良いとされています。屋根の形もシンプルな方が費用を抑えられます。 - 標準仕様を基本にする
キッチンやバスルームのグレードアップ、床材の変更などのオプションは、魅力的ですが費用アップに直結します。本当に必要なものだけを厳選し、基本は標準仕様で考えることが大切です。 - 水回りをまとめる
キッチン、浴室、洗面所、トイレといった水回りの設備を1階と2階の同じ位置など、なるべく近い場所に集中させると、配管工事が短くなりコスト削減に繋がります。 - 複数のメーカーを比較検討する
同じようなプランでも、メーカーによって価格は異なります。最低でも2~3社から見積もりを取り、内容と価格を比較検討することで、コストパフォーマンスの高い選択ができます。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
規格住宅の間取りプランと建築実例
ここでは、規格住宅でどのような家が建てられるのか、具体的なイメージを掴むための間取りプランや実例をご紹介します。
坪数別に見る間取りプラン例
30坪・3LDKのプラン例
3~4人家族に人気の30坪前後のプランです。
- 1階
対面キッチンを備えたLDK(約16畳)、浴室、洗面所、トイレを配置。リビング横に小さな和室(4.5畳)を設けると、客間やキッズスペースとして重宝します。 - 2階
主寝室(約8畳)とウォークインクローゼット、子ども部屋2つ(各5~6畳)を配置するのが一般的です。
35坪・4LDKのプラン例
ゆとりある暮らしや、将来の子ども部屋を確保したい方向けのプランです。
- 1階
広めのLDK(約18~20畳)に加え、シューズクロークやパントリーなど収納を充実させることができます。 - 2階
主寝室と子ども部屋2つに加え、書斎や趣味の部屋として使える一部屋を確保できます。
人気の平屋の規格住宅プラン
近年、世代を問わず人気が高まっているのが平屋です。
- メリット
ワンフロアで生活が完結するため家事動線がシンプルで、階段の上り下りがなくバリアフリーな点が魅力です。 - プランの特徴
LDKを中心に各部屋を配置する間取りが多く、家族のコミュニケーションが取りやすいのが特徴。勾配天井にして開放感を出したり、中庭を設けて採光やプライバシーを確保したりするプランも人気です。 - 注意点
2階建てと同じ床面積を確保するには、より広い土地が必要になります。
おしゃれな外観デザイン実例集

規格住宅でも、デザイン性の高い家を建てることができます。
- シンプルモダン
白やグレーを基調とした、凹凸の少ないキューブ型の外観。都会的でスタイリッシュな印象を与えます。 - ナチュラルテイスト
木目調のサイディングや塗り壁を使い、温かみのある雰囲気を演出。三角屋根が可愛らしい印象です。 - スタイリッシュ
黒やネイビーのガルバリウム鋼板を外壁に使い、片流れ屋根を組み合わせたシャープなデザインも人気です。
暮らしやすい内装・インテリア実例集

内装は、壁紙や床材の色を選ぶだけでも大きく印象が変わります。
- 開放的なLDK
リビングとダイニング、キッチンが一体となった空間は、家族の顔が見えやすく人気の間取りです。 - 家事ラク動線
キッチンから洗面所、物干しスペースが一直線につながる「回遊動線」は、家事の負担を軽減してくれます。 - 充実した収納
玄関横のシューズクロークや、キッチンのパントリー、寝室のウォークインクローゼットなど、適材適所の収納は暮らしやすさに直結します。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
規格住宅に関するよくある質問
最後に、規格住宅を検討する際によく寄せられる質問にお答えします。
土地探しは自分で行う必要がある?
A. いいえ、多くのハウスメーカーが土地探しをサポートしてくれます。
不動産部門を持つメーカーや、地域の不動産業者と提携しているケースがほとんどです。希望のエリアや予算を伝えれば、建築プランに合った土地を紹介してくれますので、まずは家づくりの相談と合わせて問い合わせてみるのがおすすめです。
オプションで変更できる範囲はどこまで?
A. メーカーや商品によりますが、内装や設備の色・グレード変更が中心です。
一般的には、壁紙や床材の色、キッチンやお風呂のグレード、コンセントの位置や数などがオプションで変更可能です。ただし、間取りの変更や窓の追加など、建物の構造に関わる部分は難しいことが多いです。どこまで変更できるかは、契約前に必ず確認しましょう。
住宅ローンの相談は可能か?
A. はい、ほとんどのハウスメーカーで住宅ローンの相談が可能です。
多くのメーカーが金融機関と提携しており、金利が優遇される提携ローンを紹介してくれることもあります。年収や自己資金から無理のない返済計画をシミュレーションしてくれるので、資金計画に不安がある方は積極的に相談してみましょう。
保証やアフターサービスはついているんですか?
A. 法律で定められた10年保証に加え、メーカー独自の長期保証があります。
住宅の構造耐力上主要な部分などには、引き渡しから10年間の瑕疵担保責任が法律で義務付けられています。それに加え、多くのメーカーが20年、30年といった独自の長期保証や、定期的な点検サービスを用意しています。保証内容や期間はメーカー選びの重要なポイントになるため、しっかり比較検討してください。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
今回は、規格住宅について、その特徴から注文住宅との違い、費用、人気メーカーまでを網羅的に解説しました。
規格住宅は、「コストは抑えたい、でも建売では満足できない。ある程度のこだわりは実現したい」という、初めて家を建てる多くのご家庭にとって、非常にバランスの取れた選択肢です。
この記事でご紹介したメリット・デメリットや各住宅タイプとの違いを参考に、規格住宅がご自身のライフスタイルや価値観に合っているか、じっくりと検討してみてください。
理想のマイホームづくりの第一歩は、情報収集から始まります。まずは気になるハウスメーカーのカタログをいくつか取り寄せて、「どんなプランがあるのか」「いくらくらいで建てられるのか」を具体的に比較してみることをおすすめします。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
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ロゴスホームは、下請け工務店を介さない「直接施工」にこだわり、北海道で一番寒い町「陸別」でも家の中では半袖でいられるほど暖かい高性能・高品質な住宅を実現します。
幅広い住宅施工にも対応でき、フルオーダーの注文住宅から規格住宅までご希望に合わせた設計が可能です。
北海道の気候や土地にも精通し、建売住宅も複数販売しています。
多数のモデルハウスを展開し、定期的にイベントを開催していますので、まずはお気軽に家づくりについてご相談ください。









