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購入したマンションに住んでいたものの、さまざまな事情で一戸建ての住宅に住み替えるケースは、意外にも珍しくありません。
マンションにはマンションの魅力がありますが、戸建てならではのメリットもたくさんあります。
ただし、マンションから一戸建てに住みかえるには、複雑なステップを踏む必要もあり、注意点もあります。
この記事では、マンションから一戸建てに住み替えるメリットとデメリット、その流れについて紹介します。
また、マンションのローン残債がある場合でも住み替える方法や、住み替えを判断するタイミングについても解説します。
戸建てへの住み替えをお考えなら、ぜひ参考にしてください。
マンションから戸建てへの住み替えるメリットとは?
マンションから戸建てへの住み替えには、いくつものメリットがあります。
ここでは、主な6つのメリットについて解説します。
メリット1:土地が資産になる
戸建てに住み替えると、土地という資産を得られます。
マンションも戸建ても、建物は劣化によって価値が下がってしまいますが、土地は価値が下がりづらいため、子や孫の代にも残せる資産を残せます。
地域によっては価値が上昇する可能性もあるため、長期的な視点で有利な投資とも捉えられるでしょう。
メリット2:生活音を気にせず暮らせる
戸建てでは、上下左右に隣接する住戸がないため、生活音を気にせず過ごせます。マンションでは避けられない階下への足音や、隣室からの生活音といった悩みがなくなります。
たとえば小さな子どもがいる家庭や、楽器演奏を趣味とする方にとっては大きなメリットとなるでしょう。また、時間が不規則なお仕事の方や、遅い時間に掃除機や洗濯機を使う方も、隣家の住民を気にせず生活できます。
メリット3:庭を利用できる
「庭のある一軒家」に憧れをお持ちの方もいるのでは。
戸建ての大きな魅力の一つが、自由に使える庭スペースです。
庭があることで、ガーデニングやバーベキュー、子どもの遊び場など、さまざまな思い出を残せます。季節の花や野菜を育てたり、ペットと遊んだりと、生活に潤いをもたらすお庭は、戸建てならではの贅沢な空間です。
メリット4:床面積が広くなる
家族が増えて手狭に感じ、一戸建てへの住み替えを検討されるケースは多いものです。
一般的に、戸建ては同程度の価格帯のマンションと比べて、床面積が広い傾向があります。
家族一人ひとりの個室を確保しやすくなったり、リビングなどの共有スペースを広々と使えたり、収納スペースを増やせるのも魅力です。
メリット5:間取り・デザインを選べる
マンションの場合、新築でも中古でも、すでに完成した部屋を購入します。
戸建ての注文住宅では、間取りやデザインを自由に選べる点が魅力です。家族構成やライフスタイルに合わせて、理想の住空間を作れます。
例えば、天井の高いリビングにしたり、趣味に合わせて土間収納をつくったり、マンションでは実現しづらい間取りも叶えられ、外観デザインも選べます。
メリット6:将来的なリフォームがしやすい
戸建ては、将来的なリフォームや増改築がしやすいというメリットがあります。
家族構成の変化や生活スタイルの変更に合わせて、間取りを変更したり、部屋を増築したりできます。マンションもリフォームはできますが、構造上の制約が多いのに対し、戸建ては柔軟な対応が可能です。例えば、子どもの成長に合わせて部屋を分割する、趣味の料理を愉しめる大きなキッチンに付け替えるといった、長期的な視点で住まいを楽しめるでしょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
マンションから戸建てへ住み替えるデメリット・注意点
マンションから戸建てへの住み替えには、多くのメリットがあると同時に、デメリットや注意点もあります。ここでは、主な6つのデメリットについて解説します。
デメリット1:修繕費を積み立てる必要がある
戸建ての場合、建物の維持管理は所有者の責任です。マンションでは持ち家であっても修繕積立金が徴収されますが、戸建てでは自分で計画的に修繕費を貯めなければなりません。
たとえば、外壁の塗装は10〜20年に一度メンテナンスが必要です。こうした定期的な修繕に備えて計画的に準備しておきましょう。
デメリット2:立地条件が悪くなることがある
戸建ての用地は、駅や街中から離れた郊外に立地していることがあります。その点、マンションは交通の便の良い立地に建てられるため、一戸建て用地を探すと立地条件が悪くなるケースがあります。
それまで良い立地に住んでいた分、通勤や買い物などが不便に感じることもあるでしょう。
デメリット3:セキュリティ管理が必要になる
戸建ては、マンションと比べてセキュリティ面で劣る傾向があります。オートロックや24時間管理人といったマンションの共用設備がないため、防犯対策は自己責任で行う必要があります。
たとえば、防犯カメラやセンサーライトの設置、窓や玄関ドアの強化など、個別の対策が大切です。対策には追加のコストもかかります。安全に暮らせる住まいを十分に考えましょう。
デメリット4:建物の資産価値が下がりやすい
戸建ての場合、建物の資産価値はマンションよりも早く下がりやすい傾向があります。
マンションと違い建物全体の大規模修繕が定期的に行われないことも、売却するハードルが高い理由です。
築浅で売却を考えているなら、マンションのほうが購入時より下げ幅の少ない値で売り出せる可能性が高いでしょう。
ただし、戸建ては土地の価値がほとんど下落しないため、将来的な資産価値を残すのには向いています。
デメリット5:二重ローンのリスクがある
マンションから戸建てへの住み替えでは、二重ローンのリスクに注意が必要です。
特に「買い先行」で戸建てを購入する場合、マンションの売却が完了するまでの間、二つの住宅ローンを抱えることになります。
マンションの住宅ローンが残ったまま住み替えを進める方法は、のちほど詳しく解説します。
デメリット6:近隣トラブルのリスクがある
戸建ては、マンションよりも近隣住民との関係がより密接な傾向があります。
たとえば、ゴミ出しのルールや町内会の活動など、コミュニティへの参加が求められる地域もあります。
また、庭木の手入れや除雪作業など、外部の管理も自己責任で行う必要があり、怠ると近隣トラブルに発展する恐れも。簡単には引っ越しできないこともあり、地域ルールの理解と積極的なコミュニケーションが重要です。
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マンションから戸建てに住み替える場合の基本的な流れ
マンションから戸建てへの住み替えは、大きく2つの流れがあります。「買い先行」と「売り先行」です。
売り先行 | 買い先行 |
1.資金計画を立てる 2.マンションの価格査定 3.不動産会社と媒介契約を結ぶ 4.マンションの売り出し 5.売買契約の締結 6.マンションの引き渡し 7.戸建ての売買契約 8.住宅ローン手続き 9.仮住まいからの引っ越し |
1.資金計画を立てる 2.戸建ての売買契約 3.住宅ローン手続き 4.マンションから引っ越し 5.不動産会社と媒介契約を結ぶ 6.マンションの売り出し 7.売買契約の締結 8.マンションの引き渡し |
「売り先行」は、住んでいるマンションを先に売却してから一戸建てを購入する流れです。売却額が確定できるので、ローン返済や戸建て購入の資金計画を立てやすいですが、先にマンションを引き渡すため仮住まいを用意する手間があります。
「買い先行」は、一戸建てを購入してからマンションを売却する流れ。仮住まいは不要ですが、マンションのローンが残っている場合は2重ローンを組まなければならないハードルがあります。
ここでは、売り先行の流れを例に、各ステップを解説します。
流れ1:資金計画を立てる
住み替えの第一歩は、綿密な資金計画です。
マンションの売却予想額、戸建ての購入予算、諸経費などを把握し、無理のない計画を立てましょう。住宅ローンの借り換えや、住宅ローン控除の利用なども検討します。
一戸建てにかかる資金を把握するため、この時期から住み替え先の戸建てを探し始める方が多いでしょう。
流れ2:マンションの価格査定
不動産会社に依頼し、現在のマンションの適正価格を把握します。
査定額は売却時期や市場動向によって変動するため、いくつかの業者に査定してもらい、販売価格を検討しましょう。
流れ3:不動産会社と媒介契約を結ぶ
信頼できる不動産会社を選び、媒介契約を結びます。媒介契約とは、不動産会社に売買を仲介してもらう契約のことです。一般媒介か専任媒介など契約にも種類があるので、契約内容をしっかり確認しましょう。
流れ4:マンションの売り出し
不動産会社を通じてマンションの売り出しを開始します。価格交渉などの対応は主に不動産会社が行います。販売期間中は購入希望者が内見に来る可能性もあります。
流れ5:売買契約の締結
買主が決まったら、売買契約を締結します。売買契約時は買主から売却価格の一部を手付金として支払われるのが一般的です。契約内容や引き渡し日などの条件はしっかり確認しておきましょう。
売買相手が決まれば価格が確定できるため、この辺りから一戸建ての検討がさらに進めやすくなるでしょう。
流れ6:マンションの引き渡し
契約で定めた日に、売却代金の残金を受け取り、マンションを買主に引き渡します。所有権の移転登記もこの時点で行われます。
住み替え先が決まるまでは、仮住まいに引っ越します。
流れ7:戸建ての売買契約
理想の戸建てが見つかり次第、売買契約を締結します。
流れ8:住宅ローン手続き
戸建て購入のための住宅ローンの手続きを行います。事前審査から本審査まで時間がかかるため、あらかじめどの金融機関を利用するか検討しておくのがおすすめです。
流れ9:仮住まいからの引っ越し
購入物件の引渡しを受けたら、仮住まいから引っ越しをします。
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マンションから戸建てに住み替える方法【ローン残債がある場合】
ローン残債があると住み替えできるか不安に感じる方が多いようですが、残債がある場合でも戸建てへの住み替えは可能です。
主な方法として、マンションの売却資金で残債を返済する方法と住み替えローンを利用する方法があります。
それぞれの特徴と注意点を詳しく見ていきましょう。
①マンションの売却資金で残債を返済
マンションの価格査定で売却可能な金額を把握し、残債をゼロできる売却価格にできれば、この方法で住み替えができます。
注意点は元の抵当権を抹消する必要がある点です。抵当権が残っていると新しい買主がローンを組めないため、登記手続きで抵当権抹消をおこないます。
なお、価格がローン残債を上回っている「アンダーローン」の状態の時のみこの方法が可能です。もし価格がローン残債を下回る「オーバーローン」なら、手持ちの資金でローンを完済します。
手持ち資金を足しても残債が残る場合は次に紹介する「住み替えローン」を利用します。
②住み替えローンの利用
住み替えローンは、現在のマンションのローン残債を新しい戸建ての住宅ローンに組み込む形のローンです。
この方法ではマンションの売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の状態でも住み替えができます。
注意点は、新しい戸建ての購入費用に加えて、マンションのローン残債も含めた金額で新たなローンを組むことです。借入額が大きくなり、審査も厳しく、金利も高い傾向です。当然、月々の返済額も大きいため、慎重な返済計画が欠かせません。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
マンションから戸建てに住み替えるタイミングはいつがいい?
マンションから戸建てに住み替えたいものの良いタイミングがわからない方もいます。
住み替えるのに良い3つのタイミングを紹介します。
タイミング1:子どもの入園・進学のとき
子どもの入園や進学時期に合わせて、住み替えるケースは多いでしょう。一戸建てに一度住み始めると簡単には引っ越さないため、小学校入学前に住み替えをおこない、子どもが転校せずに済むようにします。
タイミング2:部屋が狭いと感じたとき
家族の成長や増加に伴い、現在のマンションが手狭に感じられるようになったら、戸建てへの住み替えを検討するタイミングです。戸建ては一般的にマンションより広い居住スペースにできます。
収納が狭く物があふれてしまったり、部屋数が足りなかったりして、家族の暮らしに不便を感じるなら、マンションより戸建てが向いているかもしれません。
タイミング3:マンションの売却がしやすいとき
マンションの資産価値が高いときや、大規模修繕の前など、売却に有利なタイミングで戸建てへ住み替えるのも賢明な選択です。
一般的に、マンションは築10年前後までが売却に適したタイミングとされています。加えて不動産市場の動向も考慮し、売却価格が高くなる時期を狙えば、より有利な条件で住み替えられるでしょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
マンションから戸建てに住み替える際によくあるQ&A
マンションから戸建てへの住み替えを検討する際、多くの方が疑問や不安を抱えています。ここでは、よくある質問とその回答をまとめました。
質問1:買い先行と売り先行どちらが良い?
買い先行と売り先行には、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらが良いかは、個々の状況によって異なるでしょう。
買い先行は、理想の物件を逃さず購入できる一方、二重ローンのリスクがあります。
売り先行は資金面で安心できますが、仮住まいが必要になり2度引っ越ししなければなりません。
例えば、ローンの残債が少なく、理想の戸建てが見つかった場合は買い先行が適しています。一方、資金に余裕がない場合は売り先行が安全です。
質問2:住宅ローン残債があっても住み替えできる?
住宅ローンの残債があっても住み替えは可能です。マンションの売却資金でローンを完済する方法と、住み替えローンを利用する、2つの方法があります。
マンションの売却価格がローン残債を上回る場合、その差額を新居の資金に充てられます。住み替えローンを利用すれば、現在のローン残債と新居の購入資金を一本化して借り入れることが可能です。ただし、審査が厳しく、金融機関も限られる点を心得ましょう。
質問3:住み替えにかかる費用はいくら?
住み替えには、一戸建ての購入費用に加え、マンション売却にかかる諸費用がかかります。たとえば、売却で不動産業者に支払う仲介手数料や抵当権末梢の登記費用、住宅ローン手続きの費用、引っ越し・仮住まいの費用などが挙げられます。
諸費用だけで数百万円になるケースもあるため、事前にシミュレーションをしましょう。
質問4:戸建てをじっくり検討できる?
複雑であわただしい流れの住み替えですが、計画的に進めていけば、じっくり戸建て探すことも可能です。
売り先行の場合なら、マンションの売却と並行して戸建ての情報収集を始め、仮住まい期間も利用して納得いく戸建てを探す方もいます。買い先行なら、十分に時間をかけて戸建てを探し、一定期間内にマンションが売却できない場合、戸建ての購入契約を解除できる「買い替え特約」を利用する手段もあります。
ただし、マンションが高く売れるタイミングに合わせたり、仮住まいの期間を短くすることを優先するなら、戸建て検討に充てられる時間は限られるでしょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
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マンションには立地の良さなどのメリットがある一方で、やはり庭付きの一戸建てにしたいと住み替える方もいらっしゃいます。
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手に入れる方法
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
マンションから戸建てへの住み替えを検討されている方に向け、住み替えのメリット・デメリットや基本的な流れ、ローン残債がある場合の方法などについて解説しました。
戸建てへの住み替えにはさまざまなメリットがありますが、手続きが煩雑であったり諸費用や仮住まいも必要だったり、家族の負担が増えてしまうことも事実です。
紹介した内容を踏まえ、じっくりご検討くださいね。
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