この記事の目次
戸建て住宅の建設のみならず、マンションの購入もマイホームのかたちのひとつ。
ところが、一生の住まいとしてマンション購入したものの、暮らしてみて後悔を感じている人は意外にも多いそう。
今回は、マンションを購入した人が感じている後悔のパターンをまとめました。
後悔を感じている方に向け、解決策の選択肢も紹介しています。
マンション購入資金計画に関する5つの注意点
マンション購入の後、資金計画をもっとしっかり考えたら良かったと後悔を感じているケースが多いようです。
資金面で後悔してしまう具体的なケースを見ていきましょう。
住宅ローンの組み方に無理がないか
・注意点
マンション購入資金計画の要は、無理のないよう分割して支払っていく住宅ローンです。ローンの借入期間は最長35年と支払期間が長期間になるため、今だけでなく未来を見据えた資金計画を立てないと、将来支払えなくなる可能性も出てきます。
・後悔の例
「購入時に住宅ローン支払いのみを想定した資金プランを出され、管理費や固定資産税について考えていなかった」
「家族構成の変化を見越しておらず、子どもが生まれて支出が増えてしまった」
「物価上昇や光熱費の値上がりで、想定していた資金計画でうまくいかない」
・対処方法
マンションを購入すると、物件の金額だけでなく、住んでからの管理費や修繕費などが毎月発生します。ほかにも固定資産税の支払い義務がありますので、物件の金額以外に支払う費用をあらかじめ計算しておきましょう。
また、ローン支払い中に子どもが生まれて家族構成が変わると、支出も変動します。収入や物価の変動なども想定しながら、今だけでなく未来でも無理なく支払えるプランや年数、金額を検討してください。
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固定資産税の負担が大きすぎないか
・注意点
物件によって異なりますが、新築マンションで年間10~30万円、中古マンションで年間10~20万円ほどの固定資産税がかかります。
ローン返済以外の出費として想定していないと、支払いの負担が大きくなってしまうので、固定資産税についてもしっかり把握しておきましょう。
・後悔の例
「固定資産税の存在を知らず、突然の請求に驚いた」
「毎月換算で1万円以上も固定資産税がかかるとは思っていなかった」
・対処方法
条件を満たせば、マンションに固定資産税がかからないこともあります。
借地権付マンションでは土地の固定資産税は免除され、土地の課税標準額が30万円未満、建物の課税標準額が20万円未満の場合は課税されません。
上記のケースは稀で、基本的にはマンションにも固定資産税はかかりますので、購入時には固定資産税の支払金額がどれくらいになるか計算しておいてください。
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管理費などの諸経費が多すぎないか
・注意点
マンションは共同住宅ですので、購入費用以外にも管理費・修繕積立金・駐車場代・駐輪場代・火災保険料・地震保険料など月々支払う諸費用があります。
資金計画の段階で正しく把握できていないと、家計を圧迫する原因になります。
・後悔の例
「駐車場代が予想以上に高かった」
「火災保険料や地震保険料が必要とは思っていなかった」
・対処方法
マンションの諸費用は物件によって金額は異なりますが、必ず支払うものなので、住宅ローンとは別に金額を想定しておかなければなりません。月々の支払い計画を立てる際には、ローンだけで上限ギリギリにせず、諸費用についても予算に組み込んでおきましょう。
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修繕積立金の値上がりを考慮しているか
・注意点
マンションを長期にわたって維持するためには、定期的な修繕が必要です。そのため修繕積立金を支払っていくのですが、想定外の工事や物価の高騰などにより、値上げしていくことも少なくありません。多くの購入者が、この将来的な値上がりを考慮せずに購入を決めてしまいます。
・後悔の例
「築10年で修繕積立金が2倍に値上がりし、家計が苦しくなった」
「大規模修繕工事の際に一時金の徴収があり、貯金を取り崩す羽目になった」
「修繕積立金の値上がりペースが早く、将来の支出に不安を感じている」
・対処方法
修繕積立金は、特に新築時には低く設定されていることもあり、年数が経って大幅に上昇することもあります。マンション購入時には、現在の修繕積立金の金額だけでなく将来値上げする可能性も見据えて、ローン以外の支払い金額を想定しておきましょう。
教育費の負担を甘く見ていないか
・注意点
子育て世帯では、子どもの成長にともなって、予想以上の教育費負担がかかる場合があります。「公立校なら費用はかからない」と甘く見ていたものの、実際には想定外の出費があったと感じることも。
・後悔の例
「公立でも制服や学用品の費用が予想以上にかかる」
「習い事や部活動にかかる負担が大きい」
「食費や娯楽費も含めた子育て全般の費用が年々上がっていく」
・対処方法
子どもの進路や進学先は、最初に思い描いたものと変わる可能性もありますし、目指す進路のために想定外の費用が発生することもあります。住宅ローンの支払い以外に使える金額に余裕を持たせ、教育費として貯金しておくなどの手段を検討してください。
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内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
物件に関する5つの注意点
マンション購入後、物件そのものに関して後悔を感じる方も少なくありません。
実際に住んでみて初めて気づく問題点もあります。具体的なケースを見ていきましょう。
間取りに不便はないか
・注意点
実際に生活してみると思わぬ不便さに気づくことがあります。マンションの間取りは画一的で個々の生活スタイルに合わせられていないため、わずらわしさを感じる場面があるでしょう。
・後悔の例
「水回りの動線が悪く、家事効率が悪い」
「キッチンが狭く、調理スペースが足りない」
「収納スペースが少なく、物があふれてしまう」
・対処方法
生活スタイルや家族構成によって適した間取りは異なります。家族が多くみんなで食事をするならキッチンやダイニングは広め、子どもがいる家庭では将来個室を持てるかどうかなど、具体的にシミュレーションしてみましょう。図面だけでなく、実際に部屋を見に行って寸法を測るなども有効です。
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間取りの基本知識を徹底解説!DKとLDKの違いや専有面積の意味についても紹介

間取りを見るときに必要な知識や、居住人数に合った部屋の選び方について解説します。快適な住まい選びの参考にしてみてください。
広さは足りるか
・注意点
マンションの広さは、将来的な生活の変化を考慮せずに選んでしまうと、後々問題になることがあります。新築マンションの一般的な専有面積は約70㎡。戸建てと比較して小さく、収納スペースにも限りがあるため、家族構成によっては手狭に感じるでしょう。
・後悔の例
「子どもが生まれて手狭になった」
「在宅勤務が増え、仕事スペースの確保に苦労している」
「趣味の道具が増えて、収納に困っている」
・対処方法
マンションは一戸建てのように増築できないので、将来家族が増えても困らないように、広さに余裕のある物件を選ぶと安心です。部屋数や面積だけでなく、収納の大きさや使いやすさについても、内見のときにしっかり確認しておいてください。
日当たりが悪くないか
・注意点
日当たりは季節や時間帯によっても変化するため、内見のタイミングだけではわからないことがあります。
・後悔の例
「室内が暗く、常に照明をつけないと生活できない」
・対処方法
マンションは隣に大きい建物が建ってしまうと、ほとんど日が当たらない可能性も出てきます。窓の数や位置、方角などをチェックするほか、将来新しく大きな建物ができないかどうかなどもあわせて確認しておきましょう。
設備に不満はないか
・注意点
マンションの設備の使い心地は、実際に生活し始めるまでわかりにくいポイント。特に、共用設備の使いにくさや、老朽化による問題は後悔につながります。また、利用者が少ないために共用施設が閉鎖されてしまうこともあります。
・後悔の例
「エレベーターの待ち時間が長い」
「ゴミ置き場が遠く、毎日のゴミ出しが大変」
「給湯器の能力が低く、お湯の出が悪い」
・対処方法
ほかの住人との共用設備は、自分だけの意見が通りにくいので、生活するうえで欠かせないポイントは購入前に厳しくチェックしておきましょう。実際に使って試してみるだけでなく、何か問題が発生した際はどうなるのか規約なども確認しておくことをおすすめします。
管理規約が厳しくないか
・注意点
購入時にはあまり気にしていなかった規約が、実際の生活で大きな制約となることがあります。また、立地や価格に注目して購入を決め、規約まで詳細に確認していない方も少なくありません。
・後悔の例
「ペット飼育が禁止されていた」
「防音設備が不十分で、楽器の演奏に制限がある」
「リフォームが内容によって制限されている」
・対処方法
購入時に提供される情報だけでなく、詳細な管理規約を読み、ライフスタイルに関わる点で制限される問題はないか確認しておきましょう。現在だけでなく、将来的に変更を余儀なくされる場合もあるので、長期的なスパンでイメージしてみてください。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
周辺の環境に関する6つの注意点
マンション購入後の後悔として多くあり、環境面で後悔を感じている方が多いようです。
実際に住んでみないとわからない問題点について見ていきましょう。
立地が悪くないか
・注意点
車通勤だからと立地を重視せずに購入したものの、暮らしてみると予想以上に不便だったという声も、よくある後悔のひとつです。
・後悔の例
「夜道が暗くて怖い」
「坂道が多く、自転車での移動が予想以上に大変」
「転職で通勤経路が変わり、便利だと思っていた立地が不便になった」
・対処方法
地図で見ただけでは実際にかかる時間や通りにくさなどがわからない場合もあるので、実際に徒歩や自転車、車で通行してみましょう。現在の職場までの距離だけでなく、周辺の駅や商業施設、病院、学校などに通うのが不便ではないか確認してみてください。
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隣人トラブルの可能性はないか
・注意点
マンション内の住民同士の関係は悩ましい後悔です。
どんな住民が住んでいるかまでは、購入前にわかりません。トラブルによって住み続けることが苦痛に感じられるケースもあります。
後悔の例
「住民同士の対立が分かった」
「挨拶しても返事をしてもらえない」
「子どもの声や足音にクレームを言われた」
「ゴミ出しルールを守らない住民がいて、環境が悪化している」
・対処方法
まず、過去に住人同士でトラブルが発生していないか聞き取りをし、ほかの部屋の空き家率や分譲マンションの賃貸率の高さについても確認しておきます。どんな人が住んでいるかは、エントランスやベランダ、ゴミ置き場等を見ればある程度わかることもあるので、外から見える範囲で荒れている箇所がないかチェックしておきましょう。
駐車場・駐輪場は十分か
・注意点
マンションの駐車場や駐輪場は、台数やサイズに制限があり、抽選にもれると家族分の駐車ができないこともあります。住むまで知らずに、家族分の自動車・自転車が停められないと後悔の要因になっています。
後悔の例
「駐車場・駐輪場の場所が抽選で決まると後から知った」
「駐車の台数や停める車のサイズ制限が厳しい」
「駐輪場が2段式ラックで、出し入れしづらい」
・対処方法
駐車場・駐輪場があるかどうかだけではなく、一家族何台まで置けるか、マンションを購入すれば必ず使用できるのか、追加費用は発生しないかなどについても確認しておきます。広さや停め方、出し入れの方法なども、実際に利用可能な駐車場や駐輪場まで足を運んで目で見ておくことも欠かせません。
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騒音のない場所か
・注意点
事前の下見では休日の昼間しか訪れておらず、夜間や平日の思わぬ騒音におどろくケースも。特に飛行機や踏切の音は日中から夜間まで続くため、毎日生活してみると大きなストレスになりかねません。
後悔の例
「夜間や明け方の近隣住民の声がうるさい」
「昼間は落ち着いた街なのに、夜になると駅前に人が増える」
「幹線道路が近く、予想以上に騒音がひどい」
・対処方法
マンションの騒音問題を回避するには、物件の構造や周辺環境、部屋の配置、住んでいる人のタイプなどさまざまな面での想定が必要です。平日や休日、昼間と夜間など異なる時間帯に訪れてみて騒音はないか確認し、可能なら上下や両隣からの音の響き方もチェックしておくと安心です。
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子育てに向いているか
・注意点
独身や夫婦だけの家族構成で購入した物件の場合、子どもが生まれてはじめて気づく不便もあります。
後悔の例
「近くの保育園に入れなかった」
「小学校までの距離が遠く、子の通学負担が大きい」
「近くに子どもと遊べる公園がない」
・対処方法
将来子どもが大きくなった場合に子ども部屋を確保できるかや、おもちゃや勉強道具などを収納できるスペースがあるかなどにも注意が必要です。保育園や幼稚園、小中学校や塾、遊び場など周辺の施設も通いやすいかチェックし、無理なく送り迎えできるかどうかもシミュレーションしてみましょう。
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災害リスクはないか
・注意点
木造の一戸建てと比べて頑丈な鉄筋コンクリート造のマンションであっても、災害リスクがゼロなわけではありません。むしろ、災害リスクを見逃してしまい、万が一の際に大きな被害を被る危険性もあります。
・後悔の例
「高台のマンションで災害リスクはないと思ったら、土砂崩れの危険性があることを後から知った」
「低層階の部屋は浸水の恐れがあると知り買ってから後悔」
・対処方法
災害リスクにはいろいろな危険性が想定されるため、耐震性だけでは安心できません。洪水や津波を避けるには海抜の高い物件や高層階を選ぶことが挙げられますが、土砂崩れや台風などあらゆる災害に備えて検討しておきましょう。事前にハザードマップで該当エリアの地震、洪水、液状化などのリスク、災害時の避難経路などをチェックしておいてください。
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内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
物件選びに関する2つの注意点
マンションの購入は、一から家を建てるほどの手間はかからないものの、安易に決断すると大きな公開につながる可能性があります。物件を選ぶ際には、内見をしっかり行うのはもちろんですが、仲介する不動産会社の選定も非常に重要です。
不動産会社選びは適切か
・注意点
マンションの購入時には、仲介をしてもらう不動産会社の役割が大きくなります。物件の情報提供だけでなく、資金計画の相談や契約の段取りも任せることになるので、信頼できるパートナーかどうか見極めなければなりません。
・後悔の例
「不動産会社の情報を信じて購入したら思っていた物件と違った」
「無理な資金計画を提案され支払いの負担が大きくなってしまった」
・対処方法
不動産会社を選ぶ際には、周辺の地域に詳しく、市場の相場に詳しいかどうかなどをチェックしてみてください。また、希望条件や不安な点を丁寧に聞き取ってくれるか、無理に契約を進めようとしないかどうかなど、担当者の対応についてもじっくり検討し、複数の不動産会社を比較してみるのも良いでしょう。
内見はしているか
・注意点
立地や面積、値段などの条件がいいからといって、ろくに内見せず安易に購入すると失敗につながる恐れもあります。一見きれいに見えても、設備の不具合や不便な動線など、住んでから発覚する問題点もあります。
・後悔の例
「条件が良かったのでろくに内見せず購入したら、住んでみてから細かい部分での不満が続出した」
「しっかり採寸しなかったので、手持ちの家具がおさまらなかった」
・対処方法
内見では必ずメジャーを持参し、持っていく家具が入るかどうか、スペースにゆとりはあるかどうかなどもチェックしましょう。なるべく複数人で行って確認漏れがないようにし、設備の不具合など気になる点があれば同行している担当者に相談し、購入前に修繕可能か聞いてみてください。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
マンション購入に後悔してしまった時の選択肢
マンション購入の後悔から住み替えを考えるなら、「賃貸に出す」「売却する」2つの選択肢があります。
それぞれにメリットと注意点があるので、状況に応じて検討しましょう。
賃貸に出す
マンションは資産として所有しながら、賃貸に出す選択肢があります。
メリットは、家賃収入をローン返済に充てられることです。一時的に貸し出しをして、将来また住み直すことも可能です。
ただし、自己の居住用ではない不動産には住宅ローンが使えないため、ローンの借り換えが必要になります。
家族構成の変化などで一時的に住みづらくなった場合や、将来再び住みたいと考えている場合におすすめの選択肢です。
売却する
もうひとつは、マンションを売却によって手放す選択肢です。
売却代金をローン返済や新居購入に充てられます。
注意点は、売却のタイミングです。一般的に築年数が経つほど価格が下がる傾向にあり、特に新築で購入したマンションは中古になると一気に物件価値が下がるケースもあります。
地域の不動産業者に相談し、慎重に判断しましょう。
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
家づくりのご相談は”ロゴスホーム”へ
ロゴスホームは北海道と東北エリアを拠点に戸建ての注文住宅を建設しているハウスメーカーです。
マンションを購入したものの、やっぱり一戸建てに住み直したいというご相談も、実は少なくありません。
ロゴスホームでは、そういったケースにも家族のご希望に合わせた間取りの提案や資金計画のご相談を承っております。
自己所有のマンションにお住まいだったとしても、一戸建ての新築にご興味がありましたら、ぜひモデルハウスにお越しください。
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失敗したくない方へ



知りたかったたった
1つのこと

手に入れる方法
内観・外観イメージは具体的にお持ちでしょうか?
まとめ
マンション購入後の後悔は、思いのほか多くの方が経験しています。
資金計画の甘さ、物件選びの失敗、環境への不適応など、様々な要因があります。
実際に住んでみて初めて気づく不便さもあり、相談できずに悩まれている方もいるでしょう。
一生に一度のマイホームという言葉もありますが、家族構成やライフスタイルに合わせて家を選び続けていくことをおすすめします。